副校長の机に積まれた「週案」の山。校長と副校長は担任の授業計画すべてに目を通す=東京都内の中学校で、佐々木順一撮影 「ぼくはできません」。運動会のリレー選手に選ばれて断る子などいるのだろうか? 4年前、東京都杉並区の小学校で6年生を担任していたベテランの男性教諭は驚いた。 男児は成績優秀、運動能力も抜群で、クラスのリーダー的存在だった。2週間かけ説得したが、私立の進学校を目指しており、朝の練習が負担だという。次のタイムの子にも次々断られ、本番まで冷や汗の連続だった。 翌年も6年生を担任した。別の学級では、成績上位の複数の男児が教師を困らせていた。消火器を道路にぶちまける。1年生相手に鉄の棒を振り回す。最後はみな、有名私立中に入学していった。 受験組は塾で成績順に座らされる。杉並区では小3から中3まで毎年、区の学力テストがある。小4と中1は都の、小6と中3は国の学力テストもある。 「ゆがんだ