サウジに5−0で勝利を収め、日本はグループリーグを首位で通過。準々決勝に駒を進めることになったのだが、大喜びする気持ちにはまるでなれずにいる。「良いサッカー」ができたとはお世辞にも言えないからだ。サウジのサッカーがひどすぎただけ。日本が良かったわけでは決してない。 今回のサウジは弱い。グループリーグの初戦の試合を見た瞬間、僕はそう思ったが、実際に戦ってみて、感想はさらにひどいものになった。少なくとも僕がこれまで見たサウジの中で群を抜いて弱かった。 韓国、豪州、それを日本が追い、さらにイラン、イラク、UAEが続く……とは、僕がこれまで見た今大会の勢力図だが、かつては少なくともこの中に、サウジの顔があったものだ。それがいまや16チーム中、後ろから数えた方が早いポジションにいる。ここまで急に落ちぶれたチームも珍しい。喝! と言いたいところだが、哀れ過ぎて叱る気持ちさえ湧いてこない。というわけで採