昼夜を問わずに発電でき、大気による減衰がないことから、単位面積当たりで地上の約10倍の太陽光エネルギーを利用できる、とされている宇宙太陽光発電(SSPS:Space Solar Power Systems)。最初に提唱されたのが1968年と研究の歴史が長い技術だが、欧米ではここ数年、1億米ドル(約140億円)規模の予算をかけた大規模研究開発プロジェクトが複数開始されるなど、研究ブームが再燃している。 商用化の目標時期は2050年ごろとまだかなり先で、現時点においては実現の可能性を含め、不透明な要素も多い。実際、「カーボンニュートラル」(温暖化ガス排出量実質ゼロ)の達成などに貢献する“夢の発電”と期待する声がある一方で、「技術的にも経済的にも実現は難しい」と疑問を呈する声も多い。 最大の課題とされるのが、構造物が巨大になる点だ。例えば、高度3万6000kmの静止軌道に太陽電池アレイを搭載した
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