ダンスに間に合うという曲がある。この曲は聞けば聞くほど不思議な曲だと思う。たぶん無意識に「え? この曲なに?」と思っているひともいると思う。 僕はこの曲のPVはまだ見たことがない。思い出野郎Aチームについてもわからない。ただ「ダンスに間に合う」は何かがおかしい。そのおかしさの理由を今日は考えていきたい。 まずだが、この「ダンスに間に合う」がどんな曲なのかを簡単に説明しよう。この曲が言っているのは、つまり「ダンスに間に合おうとしている男」である。 べつにダンスに間に合おうとしている女。ダンスに間に合おうとしている老人。ダンスに間に合おうとしている少年——結局は誰でもいいのだという気がするが、それでも曲から聞こえるのは中年男性たちの歌声なので「ダンスに間に合おうとしているのは、取りあえずのところ男である」と想像してみてもいいと思う。 曲は終始、ダンスには間に合うと男が言って走っている様子が続く