【第4回】はこちらをご覧ください。 広告会社の仕事は、基本的には広告の対象となる商品が明確に決まっています。ところが、コンサルティング部門には、「そもそもどんな商品を作ったらいいのか分からない」「企業の今後の方向性が見えない」そんな相談が日々寄せられます。いわば、広告以外の悩みよろず相談所です。 そんな部門に異動することになり、私は従来の仕事のスタイルを変えざるをえませんでした。一番の大きな要因は、対応する相手が大きく変わったことです。 「アイデア勝負」から「発想勝負」へ それまでの仕事は、相手はメーカーの宣伝部や広報部でした。ところが、コンサルティング局の仕事のほとんどでは、経営者や経営企画部門、事業部門の責任者が相手になりました。 日ごろから広告会社とお付き合いの多い宣伝部や広報部であれば、わざわざ自分が何者かを明らかにしなくても、「きっとこの人は広告や広報のプロに違いない」と思っても