ウクライナ副首相ミハイロ・フェドロフは、顔認識技術を活用すればロシア兵の死者数の実態を明らかにできると言う。一方、顔認識システムの戦時利用は最悪の事態を招きかねないとの批判もある。 顔認識AIを用いたウクライナの戦略 ソーシャルメディアに投稿されたロシア軍戦死者の写真を見つけ出し、顔認識ソフトウェアにアップロードする。ソーシャルメディアから収集した数十億枚の顔画像のデータベースと照合し、遺体の身元を特定する。戦死者の家族や友人にSNSを介して連絡し、本人がプーチン政権によるウクライナ侵攻の犠牲になったことを知らせる。これは監視技術を用いたウクライナ側の戦略のひとつで、情報統制下にあるロシア国民に戦死者の実態を伝える狙いがある──。 ウクライナのミハイロ・フェドロフ副首相兼デジタル改革担当大臣は3月23日、メッセージングアプリ「テレグラム(Telegram)」を通じてそう発表した。 ウクライ