14世紀中ごろの室町時代(南北朝時代)に描かれたとみられる、本州から九州のほぼ全域が記された日本地図がみつかった。広島県福山市の県立歴史博物館が15日発表した。現存する最古の日本地図は京都・仁和寺(にんなじ)所蔵の「日本図」(1305年)とされるが、西日本が欠けており、全体が残った地図では最古級。日本地図の変遷をたどるうえで重要な発見と注目される。 博物館によれば、確認されたのは「日本扶桑(ふそう)国之図」(縦122センチ、横57センチ)。広島出身の収集家から博物館に寄託された。国内68カ国が描かれ、地図の欄外には国名と郡名、人口や田畑の面積、寺の数なども記された。近畿を中心に九州を上に描き、京都から各地へ街道が伸びている。当時は「琉球(りゅうきゅう)」と呼ばれ、日本と中国などとの中継ぎ貿易で栄えた沖縄も記されている。沖縄を「龍及(りゅうきゅう)国」と表現する鎌倉時代の地図の特徴と、港町の
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