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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (7)

  • 福島県の甲状腺検査のメリットは明確ではない - NATROMのブログ

    ハフポストが、福島県の甲状腺検査の過剰診断の問題について報じました。 ■甲状腺がんの「過剰診断」問題、福島県議会で議員が指摘。専門家が「2年後のお楽しみ」と発言したことも明らかに | ハフポスト NEWS 論点は複数ありますが、今回は、とくに検査のメリットについて論じます。福島県の甲状腺検査は無症状者に対して行われており、事実上のがん検診です。一般的に、がん検診のメリットはがんの死亡率の減少です。しかし甲状腺がんはもともと死亡率は低く、また甲状腺がん検診が甲状腺がん死亡率を減らすエビデンスはありません。 ハフポストの記事でも引用されていますが、検査のメリットについて、福島県立医科大は「異常がないことがわかれば安心につながる」や「早期診断・早期治療で手術合併症リスクや再発のリスクを低減する可能性」を挙げています。いずれも不適切かつ不十分であると考えます。 「異常がないことがわかれば安心につな

    福島県の甲状腺検査のメリットは明確ではない - NATROMのブログ
    yamamototarou46542
    yamamototarou46542 2024/06/30
    少なくとも、政策としての妥当不妥当、個人の人権侵害か否か、個人の取りうる選択肢としてのリスク・ベネフィットの有無程度、が本件に係る論点としてあるはずで、さしあたり3つ目の話をしてるわけね
  • 9価HPVワクチンの臨床試験で対照群に4価HPVワクチンが使用された理由 - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」する立場である平岡厚さんと対話を続けています。さまざまな論点がありますが、今回は9価HPVワクチン(シルガード9)の臨床試験において、対照群に4価HPVワクチン(ガーダシル)が使用された件について解説します。 臨床試験において、9価HPVワクチンは、4価ワクチンでカバーしていない型に関連する高リスクの子宮頸部、外陰部、膣の疾患を予防し、また、安全性についても重篤な有害事象に関する臨床的に意味のある差は認められませんでした*1。9価HPVワクチンは十分に安全で有効であるというのが専門家のコンセンサスであり、日でも2023年から公費で受けられるようになりました。 「9価HPVワクチンの臨床試験を1回くらいは生理塩水を対照として行ってはどうか」という平岡さ

    9価HPVワクチンの臨床試験で対照群に4価HPVワクチンが使用された理由 - NATROMのブログ
  • 因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。具体的にはワクチン接種者の「数千人に1人」が「POTS, CRPS, ME/CFS, 繊維筋痛症などの症状が入れかわり立ちかわり現れ、認知障害なども絡む」症状を呈するとしています。 平岡さんの主張の一つに、「接種を受けると副反応が出やすい素因」を持つ人をワクチン接種対象から外すことで問題解決が可能になるというものがあります。 →接種を受けると副反応が出やすい素因を持つ人がいることが分かるので、そういう人を接種対象から外す方向で、問題解決が可能になるのではと思います。私は、「HPVワクチンを接種すると重篤な副反応が出やすい素因を持つ人が接種を受けたことに起因する現象が起きて

    因果関係も不明なのに「ワクチンの副反応が出やすい素因」を特定できるはずがない - NATROMのブログ
  • 有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ

    平岡厚さんとHPVワクチンの安全性に関する対話をはじめたわけ 2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは『HPVワクチン論争を再考する 推進派の主張の問題点を中心に』といった和文論文にて「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。 一方で、HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスです。私の知る限りではHPVワクチンの定期接種が薬害の疑いのために中止になった国はありません。日においても、定期接種は中止にはなっておらず、積極的な勧奨が差し控えられていた過ぎません。それでもWHOから「乏しい証拠に基づいた政策決定」だとして名指しで日は批判されました。その後、日でも2022年から積極的勧奨は再開されました。「相当規模の薬害」の存在を

    有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ
  • 「がん死亡率減少がない=過剰診断」という誤解 - NATROMのブログ

    「検診によるがん死亡率減少がない=過剰診断」という誤解はよくみられす。福島県の甲状腺がん検診に反対している人たちの間でもあります。検診によるがん死亡率減少と過剰診断の関係について説明を試みます。 無症状でがん検診を受けてがんと診断された人は、以下の4つのどれかです。 1. 検診を受けても受けなくてもがんで死ぬ運命だった。検診で発見された時点で手遅れ。 2. 検診を受けたおかげでがんで死ぬことを避けられた。 3. 検診を受けていなければいずれ症状が出てがんと診断される運命であったが、それからがんの治療をしても、がんで死ぬことはなかった。 4. 治療を受けなくても一生涯症状が出ず、検診を受けていなければがんと診断されることもなかった。 4.が、みなさんおなじみ「過剰診断」です。一方、原則として、がん検診の利益としてカウントされるのは2.です*1。検診を受けると、受けない場合と比べて、がん死亡率

    「がん死亡率減少がない=過剰診断」という誤解 - NATROMのブログ
  • 世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ

    において、がんは死因順位の第1位である。がんにかかる人やがんで死ぬ人をゼロにすることはできないが、医学は進歩し、予防法も治療法も改善している。全世界でも日でも、年齢別がん死亡率や年齢調整がん死亡率は徐々に減少している。ここでは日の年齢別がん死亡率の推移をグラフで紹介しよう。引用はすべて■Cancer Over Timeから。 日の小児のがん死亡率は減少している すべてのがんの死亡率でみると、日の小児(0歳~14歳)のがん死亡率は、男女ともに1970年ごろをピークに、以降は減少し続けている。小児には白血病やリンパ腫などの血液系の悪性腫瘍が多い。これらのがんに対する化学療法(抗がん剤治療)は大きく進歩している。 日の0~14歳の全がん粗死亡率(10万人年あたり)の推移、男女のAYA世代のがん死亡率は減少している AYA世代とはAdolescent and Young Adu

    世界はゆっくりと良くなっている 日本の年齢別がん死亡率の推移 - NATROMのブログ
    yamamototarou46542
    yamamototarou46542 2023/06/01
    医療費や社会保険料と比較して見るとどうだろう
  • 『週刊現代』のジレンマ - NATROMのブログ

    以前、マスコミからのインタビューに対する報酬について話題になった(■「孤独のグルメ」久住先生が報酬・校正無しの取材を断った件で浮上した、『無償による真実性』という原則とそれに対する疑問の声 - Togetter)。私も、ときにメディアから取材やインタビューの依頼を受けるが、報酬は発生したりしなかったりする。これまでの経験では、週刊誌系メディアでは報酬が発生するのに対し、新聞系メディアでは発生しないことが多い。 無報酬を原則とする言い分も理解はできる。あくまで私の経験の範囲内だが、平均すると、無報酬のメディアのほうが質の高い記事が多い。謝礼を払うと、謝礼目的の有象無象の情報が集まりやすいという面はあろう。週刊誌の医療記事では、「お前はいったい何の専門家だ」と問い詰めたくなるような「常連」のコメンテイターが記事の質を下げている。記事を書く方にとっては都合のよい「専門家」のコメントが得られ、コメ

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    yamamototarou46542
    yamamototarou46542 2022/12/28
    そうか、職業道徳とか良心以前に、知識と文章技術がないのかあいつら(もちろんこれは(病院から出入り禁止を言い渡されているわけではない)名取さんのことではない)
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