話が唐突にそれるのだが、秀頼は秀吉の実子ではない・・・というのは「現代医学的には」間違いのないところらしい。幾つかのデータを現代医学の知見から見てみよう。 服部英雄氏の著作「河原ノ者・非人・秀吉」によると、好色な秀吉が生涯に愛した女性の数は、100人以上いたらしい。己の出自が卑しい、という強烈なコンプレックスがあったため、その多くが高貴な身分の女性であった。 その数を厳密に数えることはできないが、中には経産婦も多数いたことが分かっている。代表的な女性に、秀吉の最もお気に入りの側室であった京極龍子がいる。この龍子、秀吉の元に嫁す前に3人の子を産んでいるのだ。 にもかかわらず、秀吉との間には子どもはできていない。というよりも、秀吉との間に子どもを成した女性は、淀君以外には1人もいないのだ。側室の中には、暇を貰って他に嫁ぐものもいた。その途端に妊娠、出産した女性は確認できるだけで、少なくとも3人