<研究の背景と経緯> 脳はニューロンと呼ばれる神経細胞からなり、各々のニューロンが、少しずつ情報を処理しています。その処理結果は、ニューロン間の特殊な結合(シナプス)を介して、次のニューロンに伝えられます(図1)。 ニューロンには多くの樹状突起と呼ばれる枝分かれした線維があり、ここにあるシナプスは、樹状突起の先端部分「スパイン」と呼ばれる突出構造を介してほかのニューロンからの情報を受け取ります。樹状突起は複雑に分岐するだけでなく、種々のイオンチャネル注1)や受容体注2)を持つため、「どのスパインが、いつ、どんな入力を受けたのか」が、ニューロンの情報処理に大きく影響します。 ニューロンは主として樹状突起からの入力を受けますが、樹状突起上のシナプス配置のパターンについては、現在、2つの仮説が提唱されています(図2)。1つは、同期した入力(ほぼ同時刻に来る入力)は樹状突起上のある特定の箇所に集中
図3:2個の隣接した海馬神経細胞。ピンク色で示されているのがシナプス。各挿入図(黄色ボックス内)には、樹状突起が突き出たスパインとともに緑色で示されている。赤色のラインは、これらの樹状突起の電気的なシナプス応答を示す。小型のスパインは弱いシナプスに対応しており(左図)、大型のスパインは強いシナプスに対応している(右図)。 脳のなかでは、数百億もの神経細胞が、シナプスと呼ばれる特殊構造によって互いに接触しコミュニケーションを行っています。シナプスとは、神経系を構成する巨大な神経細胞網の結び目または接合部のことです。発生の過程全体を通じて、そして成長後でも脳は、個々のシナプスにおけるコミュニケーションの強度を変化させることで、経験に対応していきます。さらに、神経細胞間の接続の空間的パターンは、経験に対応して新しいシナプスが構築され既存のシナプスが排除されることにより、変化しています。神経系はこ
ポイント 神経細胞上の樹状突起スパインが学習・記憶に伴い増大することに着目し、新生・増大スパインを特異的に標識し、青色光でそのスパインを収縮させる事が可能な蛋白質プローブ(記憶プローブ)をマウスで開発し、学習・記憶が貯蔵されている場所を可視化・操作する新技術を世界に先駆けて確立しました。 運動野を記憶プローブで標識後に青色光を照射すると、運動学習で獲得された記憶が特異的に消去され、記憶は脳内の少数の神経細胞に密に書き込まれていることが明らかになりました。 こうして記憶に関わるスパインの脳内の大域的な分布を標識する可能性が拓かれ、脳機能やその疾患の解明に新しい糸口が開かれました。 大脳皮質の数百億もの神経細胞はシナプス注1)を介して情報をやり取りしており、特にグルタミン酸作動性シナプスの多くは樹状突起スパイン注1)という小突起構造上に形成されます。スパインは記憶・学習に応じて新生・増大し、そ
Quick Links Cool Downloads FAQs Exhibit Project Community Links Retro Computing Forum Insanity4004: 4004 in an FPGA. Links to OpenCores Verilog code, schematics. Visual 6502 Project Federico Faggin's 4004 history blog FastZ80: Z80 Emulator IT History Society News Klaus Scheffler finishes his complete 4-bit computer (CPU+RAM+I/O) based on the Intel 4004 schematics using discrete transistors. Comput
こう言い換えろ→論文に死んでも書いてはいけない言葉30 読書猿Classic: between / beyond readers を書いたとき、「あとは穴埋めしたら論文を出力してるものが作れないか」みたいな話があったので、作ってみた。 何であれ、文章を書く骨法は、書きたいことではなく、書くべきことを(そしてそれだけを)書くことである。 問題は何を書くべきかであるが、幸いにして、論文については後述するようにほとんど決まっている。 結論から言えば、以下の表を埋めていくだけで、論文の骨組みができあがる。 必要な項目は揃い、しかるべき順序で並ぶ。 論文穴埋めシート こんな簡単な穴埋め表がこれまであまり取り上げられなかったのは、わざわざ作るまでもないことも勿論あるが、その他にも次のような理由がある。 つまり、こうした穴埋め表が、 あなたは論文が書けないのではない。 研究ができないのだ。 という目の当
Author:くるぶし(読書猿) twitter:@kurubushi_rm カテゴリ別記事一覧 新しい本が出ました。 読書猿『独学大全』ダイヤモンド社 2020/9/29書籍版刊行、電子書籍10/21配信。 ISBN-13 : 978-4478108536 2021/06/02 11刷決定 累計200,000部(紙+電子) 2022/10/26 14刷決定 累計260,000部(紙+電子) 紀伊國屋じんぶん大賞2021 第3位 アンダー29.5人文書大賞2021 新刊部門 第1位 第2の著作です。 2017/11/20刊行、4刷まで来ました。 読書猿 (著) 『問題解決大全』 ISBN:978-4894517806 2017/12/18 電書出ました。 Kindle版・楽天Kobo版・iBooks版 韓国語版 『문제해결 대전』、繁体字版『線性VS環狀思考』も出ています。 こちらは10刷
コンピュータアーキテクチャ研究の一環として古い動体コンピュータを収集 東京大学(東大)大学院 情報理工学研究科の平木敬 教授の研究室が「コンピュータ動物園(Computer Zoo)」を運営している。古い、動かないコンピュータを展示するコンピュータ博物館は、あちこちにあるが、平木研究室のComputer Zooはコンピュータを動く、生きた状態で飼うという点が大きく異なる。 平木先生の研究分野は「超高速計算システム・アーキテクチャ」で、計算・通信の高速化をハード、OS、コンパイラの視点から実現することが研究テーマである。このComputer Zooも過去のコンピュータの性能や消費電力のデータを取るというアーキテクチャ研究の一環である。 古いコンピュータの性能測定データは公表されたものもあるが、測定条件がまちまちであるし、消費電力が大きな問題になる以前の時代のコンピュータでは、電力のデータが無
英語を喋るときは、まず I か You か We を言う または、“Let's —,” “Suppose —” などの命令文を使う 次に動詞を言う 以降の語順はなんでも適当に 「あ〜」とか「え〜」を絶対に言わない § 序:そもそも“英語ペラペラ”とは何だ? 簡単に、コストがかからず、かつ即効で、日本人の英語プレゼンテーション能力を上げるテクニックを紹介します。 私のような理系で語学嫌いな者でも、一年ほど米国での市民生活と大学生活を経ると日本人の発表の下手さに対して一言を持つようになります。かく言う私も留学前は、英語の発表は自信が全くありませんでした。いろいろその手の本を買って読んでみたものの、今思えばそれらの本はいずれも「守るべきルール」の羅列に終始し、覚え切れませんでした。 実践的英会話のためのシンプルな原則があればなぁと、考えるに至りました。 米国に来ている外国人の多くは、めち
SoCのデジタル設計検証、また仕事で結果を出し家庭で楽しむため、自分ができる上手いやり方を創り磨くためのメモ まずインストール時にエラーが出たり、大きなプログラムがまともに動作しない場合があるため、以下のページを参考にします。 http://www10.atwiki.jp/bambooflow/pages/77.html systemc-2.2.0/src/sysc/kernel/sc_constants.hの57行目修正。 const int SC_DEFAULT_STACK_SIZE = 0x50000; // default 0x10000 src/sysc/utils/sc_utils_ids.cpp の61行目あたりに共通ライブラリのインクルードが必要。 #include <cstring> #include <cstdlib> 後、Makefileの雛形。 CC = g++ -
$ tar xzf systemc-2.1.v1.tgz $ cd systemc-2.1.v1 $ mkdir objdir $ cd objdir # mkdir /usr/local/systemc-2.1 $ ../configure --prefix=/usr/local/systemc-2.1 $ make # make install SystemC-2.2インストール(Linux) $ tar xzf systemc-2.2.0.tgz $ cd systemc-2.2.0 $ mkdir objdir $ cd objdir # mkdir /usr/local/systemc-2.2 $ ../configure --prefix=/usr/local/systemc-2.2 $ make # make install Ubuntu9.10でコンパイルエラーが起こる場合
査読者の眼 1.はじめに -- よりよい論文を執筆するために -- 近藤邦雄 東京工科大学 メディア学部 2.論文の判定区分と査読項目 表1に、論文の判定区分と評価項目を示す。投稿論文 は査読とそれに伴う必要な修正を経て「採録」と判定され たのち、編集委員会での承認を経て、学会誌に掲載され る。 以下では、通常論文の評価について示す。主な査 読項目は新規性、有用性、信頼性である。投稿論文はこ れらのすべての要件を満たしていることが望まれる。また、 表2に査読者が編集委員会へ報告する項目の一部を示 す。これを見れば分かるように、新規性、有用性、信頼性 のほかに、文献調査、読みやすさが評価項目になってい る。「文献調査」は従来手法や関連研究と提案手法との関 係や特徴を示すために重要な要素である。また、「読み やすさ」は、幅広い分野の会員が先端的な研究を知るた めに大切な項目である。
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