現代口語としての日本語では、そういう使い方はしません。 ただ、歴史的に見ると、「なびかせる、従わせる」の意味の他動詞「なびく」があります。井原西鶴の「好色一代女」には、「それよりしのびしのびに旦那をなびけて」という用例があります。ただし、普通の自動詞の「なびく」は五段活用であるのに対し、こちらは下二段活用ですので、 なびけ(ず)、なびけ(て)、なびく、なびくる(とき)、なびくれ(ば)、なびけ(よ) と活用します。こっちだと考えれば「そよ風が君の髪をなびく」はあり得ますが、全文が文語だったらの話ですね。