絵画の在りかを探す24人のペインターたち 21世紀になってアートはとても身近なものになりました。とくに絵画は、「前衛」と呼ばれたような20世紀の難解なものから、誰にも親しみやすいようなものへと大きく変質したといえるでしょう。とはいえ、キャンバスに絵具で何かを描けば、それが即「絵画」であり、「アート」になるのでしょうか?キャンバスを切り裂く、モノクロームで描く、絵具をたらす、マンガなどのイメージを使うなど、20世紀に行われたさまざまな実験的試みによって、絵画は表現として果てしなく拡大してしまいました。まるで絵画と見紛うかのようなイメージがいたる所に氾濫する現代社会では、逆に、「絵画」でないものを見つけることの方が困難といえるかも知れません。それぞれの方法論や絵画観はさまざまですが、今回取り上げる24人は、そうした困難な時代に「絵画」の在りかを真剣に探し求めるペインターたちといえるでしょう。