10日に公示された衆院選では、誕生したばかりの希望の党や立憲民主党が比例名簿の届け出で苦労した。比例名簿の順位は候補者の当落に直結するうえ、衆院定数の4割近くを占める比例区での議席積み増しを狙うには、一定の候補者数を確保する必要があった。 衆院定数465のうち、比例区は176で、全国11ブロックにわかれる。立候補を受け付ける総務省内の中央選挙管理会が、名簿などの書類を事前に審査する。公示日当日の混乱を避けるためだ。 ところが希望は10日午前0時を過ぎても、事前審査を終えられなかった。5日の時点で小選挙区の擁立調整をほぼ終えた希望幹部が「焦点は比例。最後の最後まで調整が続く可能性がある」と話した通りになった。 比例名簿の順位をめぐって同じ党内の候補者同士、利害がぶつかり合う。上位なら当選可能性は高まるが、下位なら立候補を取りやめる候補者も出かねない。順位決めの「相場観」が固まっていない新党に