京都、大阪、奈良の3府県にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の域内人口が今年初めて減少したことが、関西文化学術研究都市推進機構(精華町)への取材で分かった。「都市開き」から30年。一時的な停滞を乗り越え、人口減社会の中でも伸び続けてきた増加が止まり、
京都市PTA連絡協議会(市P連)が、全国組織の日本PTA全国協議会(日P)からの退会を検討していることが分かった。毎年約8千人を集める全国大会や運営方法などを巡って課題があるのに、改善を求めても応じられなかったため、という。3月2日に開かれた市P連の理事会で大森勢津会長が提案した。4月以降に理事会で議論し、採決する予定。 市P連は、市立の幼稚園、小中高校、総合支援学校の各PTA連絡協議会で構成する。提案文書は「全国組織はPTA会員の意見を広く吸い上げ、国に伝えるとともに、課題を共有し共に考え歩むものだが、そうなっていない。一般会員のための活動となるよう働き掛けてきたが、変化を期待できない」と指摘。市の補助金が削減される中で日Pには年間84万円の負担金を支出しているとし「コロナ禍で大変な思いをするPTA会員の負担をこれ以上増やせない」としている。 大森会長は取材に対し、全国大会は各地域が持ち
500万冊の書庫棟完成 国立国会図書館関西館の収蔵能力倍増、東京本館に匹敵 2020年3月19日 14:30 京都府精華町精華台の国立国会図書館関西館で、500万冊相当を収める新しい書庫棟がこのほど完成した。関西館の収蔵能力はほぼ倍増し、開館から17年を経て、東京本館(東京都千代田区)に匹敵する規模になった。 書庫棟は地上6階、地下1階。延べ約2万5千平方メートルで、1階から6階までがすべて閉架の書庫。関西館の収蔵能力が限界を迎え、同館本館の南側に2016年から約141億円をかけて建設した。 関西館の収蔵能力は、現在の約600万冊(1冊幅3センチ換算)から約1100万冊に増え、東京本館の約1200万冊に近づいた。 書庫棟は紙資料を守るため、紫外線が少ないLED照明を採用し、書庫内を一定の気温、湿度を保つため、出入り口に二重扉を設けるなどした。 一般の利用者は入れないが、今後見学ツアーも検討
「『みんな忠臣蔵は知っている?』と聞いてみた。子供たちのうち、知っていたのは1人のみ」-。文楽や歌舞伎、映画などで取り上げられてきた「忠臣蔵」が、若い世代に知られていないとの「嘆き」のSNS(会員制交流サイト)投稿が討ち入り決行の14日を前に話題になっている。 ツイッターに投稿したのは、国の重要無形民俗文化財「淡路人形浄瑠璃」を受け継ぐ淡路人形座(兵庫県南あわじ市)の人形遣い吉田廣の助さん(48)だ。 廣の助さんは、数年前から淡路人形座を訪れる小学生たちに忠臣蔵を知っているか尋ねている。だが、児童の認知度は年々低下。11月上旬、淡路人形座を訪れた大阪府内の小学生約90人に尋ねた際には、知っていると答えた児童は1人だけだったという。 廣の助さんは、忠臣蔵を知らない子が増えている要因について、時代劇作品に触れる機会が減っていることを挙げる。 「以前は年末になると忠臣蔵がテレビ時代劇として放映さ
狭い山の道路にサイクリスト続々「いつか大事故に」 2台並走、危険な追い越し例も 2019年11月23日 19:09 京都市と福井県小浜市を結ぶ国道162号(周山街道)では、週末になるとサイクリストたちが気持ち良さそうに疾走する。信号が少なく走り応えのある起伏が多い人気のコース。だが、山間部では路側帯を含む道幅が狭い箇所もあり、自転車が集団で走る姿に不安を感じる人も少なくない。「自動車も多いので、いつか大事故が起こりそう」という声が、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に寄せられた。記者が実際に訪ね、確かめてみた。 10月下旬の日曜朝、京都市右京区京北から北区中川までの周山街道を自動車で走ったところ、自転車を追い越すには道幅が狭くて危険に感じた箇所がいくつもあった。 北区中川で木材家具店を営む男性=西京区=は「店周辺の周山街道は道幅が狭く、急カーブでトラックもよく通る」と指摘した上で「自
真ん丸や一文字の目、「ヘ」の字の口―。まるで現代の漫画家が描いたような、江戸時代の絵師の作品に注目が集まっている。「江戸時代とは思えない」「ほっこりする」。そんな驚きや賞賛の声がツイッターをにぎわせている。 絵師は18世紀後半の大阪で活躍した耳鳥斎(にちょうさい)。酒造業を営む家に生まれ、古道具商として生計を立てていたとされる。肉筆画のほか、多くの木版本を手がけたという。 誰でも見られる国立国会図書館デジタルコレクションでは、1780(安永9)年発行の「水や空」が公開されている。当時の歌舞伎役者を描いた本だが、ツイッター上で耳鳥斎のタッチが紹介されるや、「超ゆるゆる」、描かれた役者たちは「脱力おじさん」などと話題になった。 この耳鳥斎の作品が現在、京都市で展示されている。龍谷ミュージアム(下京区)で開催中の「特別展日本の素朴絵」では、「水や空」の実物をはじめ、「大黒と福(ふく)禄(ろく)寿
若者を中心に大人気を博しているタピオカ。日本に紹介されたのはいつなんだろう。調べると、タピオカは、文明開化まっただ中の明治6(1873)年にはすでに日本に紹介されていた。明治の人たちは果たしてどのようにしてタピオカを口にしたのか―。 さまざまな古い文書をインターネット上で公開している「国立国会図書館デジタルコレクション」で「タピオカ」と検索してみた。このデジタルコレクションの書物の中で「タピオカ」という文言が載っている最も古い文献は、明治6年の「幼童手引草初編」という本だった。 前書きによると、「幼童手引草初編」は、世界の物品や風習を紹介する英国の児童書を翻訳した書物という。問答形式でさまざまな食品が掲載されている。 タピオカはその「巻之[の]上」の中盤に「タピオカとは何物[なにもの]なりや」という問いで登場する。回答を意訳すると「南米でキャッサバと呼ばれる根の部分を加工して細かな粒にして
デジタルアーカイブ学会の基調講演(京都市左京区・京都大) デジタル化を通じた記録保存や活用について話し合う「デジタルアーカイブ学会」の第3回研究大会が15日、京都市左京区の京都大吉田キャンパスで始まった。平等院の神居文彰住職が基調講演し、文化財の展示や調査計測での活用にとどまらず、将来に修理技術を継承してゆくため、修理現場や材料づくりの動画保存を進めた事例を語った。 神居住職は、明治時代の国の調査などを基に鳳凰堂が10円硬貨に描かれたことを「アーカイブ化と文化財活用の最初期の事例」と指摘。平成の大修理では、伝統的な材料や工法を用いつつも、調査や計測でエックス線写真や三次元画像を駆使し、動画などでデジタル記録したことを挙げ「人口減少や環境変化に備え、修理技術を後世に残したい。30年修理に関わってきたが、どの時代のものに復元するのか、迷うこともある。50年後に大修理する際、参考となるデータを蓄
京都府立図書館(京都市左京区)が、他図書館との連携に力を入れている。京都市立の図書館と本の返却を互いに受け付けできるようにした新サービスを昨年11月に始めたほか、大学図書館との相互利用も拡大させ、利便性を向上させている。 市立の図書館と始めたのは「返却本お預かりサービス」。府立図書館で借りた本を市立の図書館で返したり、逆に市立の図書館で借りた本を府立図書館で返したりすることができる。正式な返却手続きは、本が互いの図書館に送られてから行われる。市の返却ポストは使用できず、カウンターを利用する必要がある。 大学図書館との連携は、2001年に京都学園大と始めたのを皮切りに、京都大、京都教育大、佛教大、福知山公立大、京都府立医科大、京都工芸繊維大の計7大学に広がった。府立図書館は府内の公立図書館が連携するシステムの中核を担っているため、府内の利用者は連携した各大学の本を近くの公立図書館に取り寄せて
京都市をはじめ全国の自治体が、老朽化した空き家の解体を迫られている。掛かった費用は空き家の所有者に請求するのが基本だが、登記に不備があって所有者が分からなかったり、亡くなっていたりする場合もある。人口減少で空き家のさらなる増加が見込まれる中、一層の対策が求められている。 新旧の民家が立ち並ぶ東山区の住宅密集地。2階の壁が崩れ室内がむき出しになった、トタンでできた家屋がある。接する路地は近くの児童館を利用する子どもが歩くため、同館職員は「早く何とかして」と訴える。 総務省の住宅・土地統計調査によると、2013年時点で市内の総住宅数81万4400戸のうち、空き家数は11万4290戸に上り、空き家率は14%だった。市は、空き家活用適正管理条例を14年に施行し、対策に乗り出している。 市はこれまで、15年と17年に上京区と東山区の老朽化した空き家2戸を強制撤去した。上京の住宅兼工場の持ち主は韓国在
京都市南区から国政に挑んだ「77歳主婦」が起こしたミラクル SNSで大バズり、300万円の供託金は 市内
生徒が本を手に取りやすくなる仕掛けがいっぱいある図書館(京都府京丹後市久美浜・久美浜高) 京都府京丹後市の久美浜高が今秋、「第12回高橋松之助記念 朝の読書大賞」を受賞した。毎朝実践する朝読書や多彩な図書館活動など、本に親しみやすい環境づくりが評価された。29日に東京で贈呈式がある。 同賞は、出版取次会社トーハンの元社長高橋松之助を顕彰する記念財団が主催。全国の小中高や自治体、団体などから選考され、今年は3校と1団体が受賞した。府内での受賞は初めて。 同高は2003年から朝読書を段階的に取り入れてきた。08年からは授業前のホームルームを昼に変更し、読書時間を捻出し、毎朝実践している。 図書館では、生徒が3冊の本のタイトルで川柳を作ったセットを貸し出す「BOOKS川柳」や、図書の分類番号を利用したビンゴなど、普段は読まない本を手に取る機会を設けている。さまざまな企画展やワークショップ、館内の
きょう5日は国立国会図書館の開館記念日。国会議員の調査研究に資するため1948年6月5日に開館し、70年を迎えた。議員に限らず国民も情報を持つことが民主主義に不可欠とし、国民へのサービスも事業の柱に据える▼インターネットの普及とともに始めたのが、所蔵資料のデジタルデータ公開。開館50年の98年6月に始まった。業務の拠点は京都府精華町の関西館にある▼江戸期以前の和漢書や1968年までの図書や雑誌、憲政資料など266万点をデジタル化、うち著作権が切れた図書など53万点をネットで公開している▼ホームページに「国立国会図書館デジタルコレクション」があり、項目ごとの閲覧や単語検索ができる。「スポットライト」として東京市(当時)が編集した昭和天皇即位礼記録「昭和御大礼奉祝志」も紹介されている▼ネット非公開でも、入手困難な絶版書など150万点は「図書館送信」に参加している公共図書館でデータを利用できる。
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