原価企画とは、一般的には、製品にかかる特定の原価目標を設定してその達成のために実施される初期段階での総合的管理活動をいうもので、広義の原価管理(コスト・マネジメント)の重要な要素と理解されている。製品が実際に製造される段階での原価管理活動としての原価維持や原価改善と区別される。 企業における製品の生産過程は、当該製品の開発・設計の段階を経て具体的な製品の仕様や製法等が決定される。製品原価の実際の発生は、製品製造の段階において多くを費やすものであるが、それらの原価の事実上の確定は、企画や開発を推進しているいわば上流(川上)の段階における諸活動のいかんに依存している。したがって、原価の削減もしくは縮減の実効性を高めるためには、そのような初期段階において、開発や設計に携わるエンジニアとともに、コストや会計、さらにマーケティングの領域を専門とするスタッフが加わったチームにおいて製品企画等の包括的な