タグ

ブックマーク / agora-web.jp (94)

  • 夏休みの読書ガイド

    この「良書悪書」のコーナーも、毎週末に連載してきて、100冊を超えた。これは日語の新刊を毎週1冊というノルマだが、良書はそんなペースでは出ない。だから読んではいけない悪書も書評しているが、★★★★以上はおすすめできる。そこで読書ガイドとして、このコーナーのベスト10を選んでみた。 『フォールト・ラインズ』 『人間らしさとはなにか?』 『マンキュー マクロ経済学』 『マネーの進化史』 『フーコー 生権力と統治性』 『生命保険のカラクリ』 『国家は破綻する』 『シュンペーター伝』 『ポスト・マネタリズムの金融政策』 『イギリス近代史講義』 このうち1と7と9は、週刊東洋経済のベスト4に入っている。1の原著は全世界で賞賛された名著だが、訳がひどい。2は脳科学の権威の書いたやさしい入門書。3は「動学マクロ経済学」とはどんなものかを知りたい人のための入門書。4は貨幣を通じた世界の経済史、5はフーコ

    夏休みの読書ガイド
  • 今年の良書ベスト10

    今年は原著で紹介した1,4,9が翻訳された。欄は出版業界には注目されているようなので、2と6はぜひ訳してほしい。特に2は、今までのマルクス主義的な歴史観をくつがえす重要な業績であり、4とともに平和ボケの日人には必読書である。 経済学では巨匠が気を吐いている。1はアゴラ経済塾のテキストだが、9もサブテキストで使う予定だ。「おもしろ行動経済学」みたいなはいまだに続々と出るが、そういうものを何冊も読むよりこの2冊を読んだほうがいい。 「日銀がお金を配れば日経済は回復する」というカルト政権が誕生したことは「政治的景気循環」を引き起こして日経済を混乱させるおそれが強いが、3はその現状を徹底的に実証データで検証したもの。われわれの直面している問題の恐るべき複雑さを知ることが、その解決の第一歩だ。 日人の意思決定が問われたのも今年の特徴だった。7は事故調の冗漫な報告書より的確に3・11の「失

    今年の良書ベスト10
  • 今年の良書ベスト10

    今年のベスト10は、すぐ決まった。出版不況でベストセラーは出ないが、内容的には充実した年だった。 1は世界的に話題になった奇書。かなり難解だが、『ブラック・スワン』より重要なである。テールリスクをどう解決するかという問題が、イノベーションにも関連しているからだ。明快な答を出しているとはいえないが、この分野は学問的にもフロンティアなので、経済学者が読んでもヒントがあると思う。 3はアゴラ読書塾でもテキストにした、グローバル資主義の新しい見方。それは2や4や9に書かれている国家のあり方と関連している。4はいま募集している1月からの読書塾のテキストなので、これを読んで興味をもった方はどうぞ。 Antifragile 政治の起源 グローバル経済の誕生 劣化国家 愛国・革命・民主 デフレーション 一神教の起源 現代中国の父 鄧小平 ロスト・モダニティーズ さらばガラパゴス政治 今年は「アベノミク

    今年の良書ベスト10
  • 「還暦」が早くやってきた日本経済

    財務省の発表した9月の経常収支は、季節調整後で1252億円の赤字になった。これは統計の連続性のある1996年以降で最大である。 図を見れば明らかなように、日の貿易収支は2011年から赤字になり、所得収支がそれを補う形になっている。しかし原発の停止による燃料輸入の増加などで、貿易赤字が急速に拡大した。原発停止は向こう10年近く続くので、短期的な要因ではない。日は今後ずっと経常赤字になるおそれが強い。 経常赤字そのものは、人間が年をとると若いときの貯金いつぶして借金で生活するようなもので、必ずしも悪いことではない。問題はその借金が維持できるかどうかだ。マクロ経済的には「輸出-輸入=貯蓄-投資」だから、 経常黒字=貯蓄超過-財政赤字 家計貯蓄率は高齢化によって間もなくマイナスになる見通しなので、財政赤字が拡大すると経常収支もマイナスになるのは当然だ。もともと2020年ごろには赤字になると

    「還暦」が早くやってきた日本経済
  • 『統合失調症がやってきた』 松本ハウスに会ってきた。

    お笑い芸人松ハウスによる『統合失調症がやってきた』(イースト・プレス)は衝撃的な闘病告白であり、復活までのドラマである。あなたは、愛する仲間が、重い精神疾患で苦しんでいたらどうするか? 松ハウスは松キックとハウス加賀谷の2人組。90年代に「ボキャブラ天国」などでブレイクした芸人だ。しかし、人気絶頂の中、彼らは活動を休止する。統合失調症を患っていたハウス加賀谷の病状が悪化したからだった。ハウス加賀谷は一時、精神科の閉鎖病棟に入るほどの闘病生活を送った。松キックは、ソロ活動をしつつ、ひたすら相方を待ち続けた。 書評を書こうと思っていたのだが、TBSラジオ「Session-22」の控え室で彼らとマネジャーに会うことができた。ダメ元で対談を申し込んだのだが、彼らは快諾してくれた。というわけで、今回は対談形式でお届けし、統合失調症とどう向き合うかを考えることにしたい。 ■みんなが知らない統合

    『統合失調症がやってきた』 松本ハウスに会ってきた。
    yasu123h
    yasu123h 2013/10/16
  • 資本主義の「血まみれの手」 - 『グローバル経済の誕生』

    主義を憎む人々は、昔は「社会主義」をとなえていたが、最近は「反グローバリズム」を唱えるようになった。こういう人々は、グローバリゼーションとはアメリカ政府と金融資のたくらむ陰謀だと思っているのかもしれないが、書はそういう通俗的な話を一笑に付し、資主義は生まれたときからグローバルだったと指摘する。 かつて貿易の中心はアジアやアラビアだったが、新大陸を「発見」したヨーロッパ人は、大量の奴隷を送り込んで富を収奪した。新大陸の侵略は容易だったが、それは「インディアン」が少なかったからではない。南北アメリカ大陸には1億人近い原住民が住んでいたが、ヨーロッパ人の持ち込んだ伝染病に免疫のなかった彼らが、病気でほとんど絶滅してしまったからだ。 そしてヨーロッパ人は新大陸を支配し、アフリカら1200万人もの奴隷を連れてきた。建国当時のアメリカは、ピューリタンの国ではなかった。1800年の時点で、アメ

    資本主義の「血まみれの手」 - 『グローバル経済の誕生』
  • リスクって何?

    英語のリスクは、普通は危険と訳しますが、これは正しくありません。たとえば、みなさんが学校の屋上から飛び降りると危険です(よい子はやめましょう)が、「リスクがある」とはいいません。リスクというのは「もしかするとケガするかもしれない」という確率的なできごとをいうのです。 みなさんのまわりには、リスクがたくさんあります。小学生にとっていちばん大きなリスクは、交通事故です。毎年5000人ぐらい死ぬので、みなさんが1年間に交通事故で死ぬリスクは、歩行者を1億人とすると、1億人÷5000人=2万だから、2万人に1人ぐらいです。 では飛行機と自動車のどっちのリスクが大きいでしょうか? 「飛行機は落ちるから危ないに決まってるじゃん」という人が多いと思いますが、日の航空会社では1985年の日航ジャンボ機事故以来、大型旅客機の墜落事故は起きていません。それ以後の25年間の平均では、飛行機事故の死者は毎年約1

    リスクって何?
  • アゴラ読書塾 池田信夫「グローバル資本主義を読む」 パート2 | アゴラ 言論プラットフォーム

  • 再稼働の「自粛」という全体主義

    編集部として書いたように、松さんや仲宗根さんが「山城さんが執筆資格を失う」というのは誤解で、これは投稿手続きの変更にすぎません。それとは別に、山城さんに代表される幼稚な再稼働反対論は広く見られるので、ここで私個人としてコメントしておきます。 彼の「事故時の補償を考えたら、今の原子力発電は経済的に合わへん」という類の話は、以前から繰り返されていますが、私のブログでも書いたように、大災害の確率を1と考えたら、どんな事業も成り立たない。震災の直後に、すべての原発を止めろと主張していたのは社民党と共産党だけで、民主党政権は一笑に付していました。 ところが菅首相が浜岡を止め、玄海の再稼働を阻止したことから、なし崩しに再稼働できなくなった。経産省はストレステストをさせて動かそうと考えたようですが、いったん止めたことで世の中の「空気」が変わり、ほとんどの原発でストレステストが終わっても再稼働はできない

    再稼働の「自粛」という全体主義
  • 自然利子率の引き上げは政府の責任

    現代ビジネスに塩崎さんが書いていることは、池田さんが言うほど、論理的におかしいことだとは思いません。ただ、政府自身がやるべきことも日銀の使命であるかのように読めるように書いているので、変な感じになっているのだと思います。 自然利子率の定義は、いろいろありますが、単純には「自然水準のGDPの下で貯蓄と投資を等しくする実質金利の水準」だと理解しておけばいいと思います。塩崎さんが「財市場の均衡金利」と言い換えているのも、こうした理解に従ったものだと考えられます。貯蓄はオイラー方程式を満たすように決まるというミクロ的基礎から解いていけば、結局、自然利子率は池田さんが書いているような値になるとみなせます。 それで、現実の実質金利が自然利子率に等しければ、現実の実質GDPも自然水準(潜在GDP)に等しくなります。これに対して、現状がデフレ(現実の実質GDP<潜在GDP)だということは、 になっていると

    自然利子率の引き上げは政府の責任
  • ブラック企業って何?

    このごろ「ブラック企業」という言葉がよく使われるようになりました。別に定義があるわけではないのですが、「従業員を酷使して使い捨てにする企業」という意味のようです。その代表として、小学生のみなさんでも知っているユニクロ(ファーストリテイリング)がよく槍玉に上げられます。特に最近、話題になったのが、「年収100万円も仕方ない」という朝日新聞のインタビューです。 しかしこの記事の内容は、ユニクロが世界同一賃金を導入して新興国も含めた給与体系にするという話で、 社員は、どこの国で働こうが同じ収益を上げていれば同じ賃金でというのが基的な考え方だ。海外に出店するようになって以来、ずっと考えていた。[・・・]将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値がつけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのは仕方がない

    ブラック企業って何?
  • いい人に会社は経営できない - 『ユニクロ帝国の光と影』

    ユニクロ帝国の光と影 著者:横田 増生 文藝春秋(2011-03-23) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★☆ 今回の大震災では、お粗末な危機管理が批判を浴びた。霞ヶ関も東電もコンセンサスで動いている組織なので、リーダーがみんな調整型で、強い指導力と迅速な意思決定の求められる危機管理には適していない。これは多かれ少なかれ日の企業経営にも共通する特徴だろう。 これに対して、書が詳細に取材して描くファーストリテイリングの柳井正社長は、徹底的な独裁者である。意思決定は社長がトップダウンで行ない、業績の上がらない部門長は部下の面前で罵倒される。柳井氏が後継者に指名した玉塚元一社長さえ、言うことを聞かないと更迭する。その結果、執行役員のほとんどが精神的にボロボロになって辞めていく。 労働条件も苛酷だ。賃金は業績主義なので、店長でも売り上げの悪い店では月給25万円。それで1日10時間以上、

    いい人に会社は経営できない - 『ユニクロ帝国の光と影』
    yasu123h
    yasu123h 2013/05/06
  • 日本人はなぜイスラム教を誤解してしまうのか --- 島田 裕巳

    人がイスラム教を理解できないのも、無理からぬところがある。なにしろ国内にはイスラム教徒が少ないからだ。日人のイスラム教徒となれば、結婚で改宗した人間にほぼ限られる。しかも、大半は女性である。 しかし、イスラム教は、キリスト教に次ぐ世界第2位の宗教である。信者の数というものは、なかなか正確なところが分からないので、判断がつきかねるところもあるが、今やイスラム教徒の数はキリスト教徒に匹敵するという説さえある。 そうである以上、グローバル化が進む現代において、私たち日人もイスラム教について関心をもち、そのあり方を知っておく必要がある。 ところが、日人にはなまじ仏教やキリスト教についての知識があることが、かえってイスラム教を分かりにくくしている面がある。多くの日人は、イスラム教をキリスト教、あるいは仏教に近い宗教としてとらえてしまっている。 たとえば、キリスト教には、信者になるための儀

    日本人はなぜイスラム教を誤解してしまうのか --- 島田 裕巳
  • 資本主義という暴力 - 『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』

    経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える [単行] 著者:ダニエル・コーエン 出版:作品社 ★★★☆☆ 現在の日は悲惨な状況にあるので「デフレ脱却」のためには手段を選ばない、というのが現政権の政策のようだが、世界史の中で見ると今の日ほど平和で豊かな状態は1/10000にも満たない幸福な時期だろう。書もいうように、人類の歴史のほとんどはマルサス的な飢餓状態だった。そんな中で西洋だけが18世紀ごろから爆発的な成長を遂げた原因は、疫病と戦争である。 14世紀に流行したペストで全欧の人口は1/3も減り、土地に対して過剰だった農奴は、逆に稀少な資源となった。彼らは封建領主から解放されて都市に集まり、都市国家を形成した。都市はもともと土地から排除された貧農が集まる場所で、衛生状態は悪く死亡率は高かったが、都市に集まった貧民が領主を逆に収奪し、互いに戦争を繰り返して統一国家が形成された。

    資本主義という暴力 - 『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』
  • 都市への人口集中には反対する

    久々の投稿だが、久々に池田信夫氏に強く反対する。 池田信夫氏は、人口の都市集中が必要だとしているが、これは、日社会と日経済を弱くする。 人口の都市集中とは、何を指すのかについて、議論が必要であり、都市化率の定義は各国で異なるので、国際比較にも注意が必要だ。ここでは、そのような厳密な定義ではなく、単に、東京都心部などに人口を集中させるべきか否かについて議論したい。 日が東京一極集中を推進すれば、ついに韓国に負ける日がやってくる。 韓国経済と日経済の大きな違いの一つは、ソウルと東京の違いだ。 韓国は、まさにソウル一極集中が進行し続けている。ソウル旧市街は山に囲まれ、平地が少ないことから、海外ファンドによって買い占められると暴騰するという特徴があるだけでなく、広がりがもてない。そこで、郊外に大規模な開発が進んでいる。 問題なのは、ソウル以外の都市の特徴がなくなってきていることで、日の古

    都市への人口集中には反対する
  • 資源の物理的制約は本質的な問題ではない

    辻さんの議論は、いつも地球が終末に向かっているみたいですが、鉱物資源の物理的制約と経済的な所得制約を混同しているのではないでしょうか。資源が有限であることは自明ですが、その中でも人類はここ200年で1人あたり100倍以上の所得を実現し、今後も成長が予想されています。 経済学は資源配分を扱う学問だから、資源が稀少になると何が起こるかはよくわかっています。その価格が上がって生産が増え、結果的に必要な供給量が維持されるのです。歴史上、特定の鉱物資源が絶対的なボトルネックになったことはなく、糧生産が絶対的に不足しているわけでもない。ほとんどは所得分配という経済問題なのです。 1972年、ローマクラブが「地球上の天然資源は1992年に枯渇し、人口爆発によって21世紀の地球は破滅する」と予測して世界に大きな衝撃を与えましたが、今では覚えている人もほとんどいないでしょう。それ以来、この種の終末論が的中

    資源の物理的制約は本質的な問題ではない
  • インフレ率の上昇で実質成長率は高まるか

    新政権誕生でデフレ脱却に向けた政策に注目が集まる中、「インフレ率の上昇で国民生活が豊かになる」という幻想が一部に漂っているのが少々気になる。 個人的にはデフレは望ましくないと考えているが、かつてのコラム「消費増税法案:「景気条項」設定に「GDP成長率」は適切でない」でも説明したように、一国の当の豊かさの向上を表すのは「名目GDP成長率」でなく、「実質GDP成長率」である。 このため、「インフレ率の上昇で国民生活が豊かになる」とは、「インフレ率の上昇で実質GDP成長率が上昇する」ことを意味する。 これは「インフレ率の上昇→実質GDP成長率の上昇」という「因果関係」があることを主張するが、そもそも、「インフレ率」と「実質GDP成長率」という変数の間に「相関関係」は存在するだろうか(注:相関は因果を含意しないものの、相関関係は因果関係の必要条件の1つである)。 以下の図表は、OECD(経済協力

    インフレ率の上昇で実質成長率は高まるか
  • なぜアメリカはデフレに陥らなかったのか

    クルーグマンがおもしろい考察をしている。彼は2008年に「アメリカもデフレに陥る」と予言したが、現実には大きなGDPギャップが残っているにもかかわらず、デフレにはならなかった。なぜだろうか? その答は、名目賃金の下方硬直性である。上の図のように、アメリカの圧倒的多数の賃上げ率はゼロであり、インフレ率の分だけ実質賃金は下がっている。つまり大きな過剰設備が残っているのにデフレにならないのは、労働組合が賃下げを容認しないからだ。これは労組が産業別で、個別企業の業績と無関係に物価スライドで賃上げを要求するためだと思われる。 これに対して日の労組は企業別なので、業績が悪いときは労組が賃上げを「自粛」し、新規採用を抑制して時給ベースの非正社員を増やすため、平均賃金が下がる。その結果、下の図のように単位労働コスト(賃金/労働生産性)はOECD諸国で飛び抜けて低くなった。 国際競争に直面したとき、賃金が

    なぜアメリカはデフレに陥らなかったのか
  • インフレって何? – アゴラ

    安倍首相は「2%のインフレを起こせ」と日銀にもとめています。インフレとは、物価が上がることです。たとえばみなさんのおこづかいが1000円だとすると、10%のインフレが起こると100円のチョコレートの値段が110円になって、今まで10枚買えたチョコレートが9枚しか買えなくなります。みなさんはうれしくないと思いますが、安倍さんは何がうれしいのでしょうか? 「値段が上がると思うと消費がふえる」という人がいますが、これはかんちがいです。インフレというのは消費税と同じようなものだから、買えるものが少なくなって消費はへるのです。1997年の消費税率の引き上げのときも、3月まではかけこみで消費がふえましたが、4月以降はへって合計ではマイナスでした。消費税の引き上げにあれだけ抵抗する消費者が、インフレに抵抗しないのは変でね。 「インフレになると売り上げがふえる」というのもかんちがいです。インフレでふえるの

    インフレって何? – アゴラ
  • ミクロとマクロのギャップ: 駆け込み需要と期待インフレ率

    改めて、池尾和人先生のエントリーは何度読んでも勉強になるなと思った。 それに刺激を受けたわけでは無いが、私のエントリーの貢献について考えた。ひとつは、今を消費することを重視するものであることだが、もう一つは、議論が破綻していても構わないから、新しいアイデア、発見をアゴラに書く中で見つけようというものだ。 今日も挑戦してみたい。 池田信夫氏は、インフレが起きるプロセスがブラックボックスであるという批判をし、ミクロとマクロのギャップを指摘している。リフレ派にはマイクロファウンデイションがないと批判している。そして、吉川洋氏のや、その他の基礎となる文献をリストアップしてくれている。 役に立つエントリーだろう。 池田氏は、もっと単純にtwitterではミクロとマクロのギャップを指摘しており、また、インフレになったら自分は消費を減らすと主張している。これを池尾先生は、インフレと期待インフレの違いは

    ミクロとマクロのギャップ: 駆け込み需要と期待インフレ率