辻さんの議論は、いつも地球が終末に向かっているみたいですが、鉱物資源の物理的制約と経済的な所得制約を混同しているのではないでしょうか。資源が有限であることは自明ですが、その中でも人類はここ200年で1人あたり100倍以上の所得を実現し、今後も成長が予想されています。 経済学は資源配分を扱う学問だから、資源が稀少になると何が起こるかはよくわかっています。その価格が上がって生産が増え、結果的に必要な供給量が維持されるのです。歴史上、特定の鉱物資源が絶対的なボトルネックになったことはなく、食糧生産が絶対的に不足しているわけでもない。ほとんどは所得分配という経済問題なのです。 1972年、ローマクラブが「地球上の天然資源は1992年に枯渇し、人口爆発によって21世紀の地球は破滅する」と予測して世界に大きな衝撃を与えましたが、今では覚えている人もほとんどいないでしょう。それ以来、この種の終末論が的中
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