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  • ECBの利下げ:ドラギ総裁の決断が正しい理由:JBpress(日本ビジネスプレス)

    イタリア人のマリオ・ドラギECB総裁は、イタリアのために行動しているという批判さえ出ているが・・・〔AFPBB News〕 欧州中央銀行(ECB)の金融政策はずっと引き締めすぎの状態にあった。その証拠に、ユーロ圏のコア・インフレ率は2013年10月に前年同月比でわずか0.8%という水準に落ち込んでいる。 先週行われた金融緩和は至極当然であり、実を言えばもっと早く行うべきだった。 しかし、漏れ伝わるところによれば、政策委員会ではリファイナンス金利を0.5%から0.25%に引き下げる決定を巡って意見が割れた。ドイツの代表者2人――ヨルク・アスムセンECB理事とイェンス・バイトマン・ドイツ連銀総裁――とオランダおよびオーストリアの中央銀行総裁がそろって利下げに反対票を投じたという。 加盟国間での意見対立が表面化することは過去にもあった。だが、それは物議を醸す計画、例えばマリオ・ドラギ総裁の前任者

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/11/14
    ユーロ圏から離脱したら新マルクは急騰するだろう。この影響は、日本を襲ったそれに近い。ドイツの製造業生産の大部分が周辺諸国にシフトし、ドイツ経済はまず間違いなく景気後退に陥り、国内の物価が下落する。
  • 台風に襲われたフィリピンの泣き所 多くの市民にとって慰めにならない経済成長:JBpress(日本ビジネスプレス)

    11月11日、台風で壊滅的な被害を受けたフィリピン・東サマール州ギワン沖のビクトリー島で白い旗を振る被災者〔AFPBB News〕 フィリピン中部を襲い、間に合わせの住宅を空に吹き飛ばしていった大型台風ハイエンは、我々にかなり基的なことを思い出させてくれるはずだ。フィリピンは今も極めて貧しい国だ、ということだ。 1億人近い人口を抱えるフィリピンは投資家から、受けて然るべき関心を集めてきた。同国はアジアのどうしようもない国というイメージを徐々に払拭し、多額の外国資を引き寄せてきた。 2010年以降は、この世代で最も信頼できる政権をもたらしたベニグノ・アキノ大統領(愛称はノイノイ)をいただいている。 アキノ大統領は、風土病のような汚職と戦い、インフラを改善し、脱税を厳重に取り締まるために、たとえ完璧ではないにせよ、正真正銘の努力をつぎ込んできた。フィリピン経済は急成長を遂げ、58四半期連続

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/11/14
    フィリピンは事実上、数十の一族に支配されている。こうした一族はフィリピンの土地の大半を所有しており、いまだに輸入免許とサービス契約に対する独占を享受している。
  • 世界経済:インフレ低下の危険:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年11月9日号) 米国でも欧州でも中央銀行の人たちは物価を押し上げるべきだ。 中央銀行の人たちの主な仕事は何か? 普通の人に聞けば、恐らくは「インフレを抑制すること」というような答えが返ってくるだろう。一般的な認識では、そして中央銀行の人たち自身の心の中でも、中央銀行の人間は1980年代に先進各国の経済から高いインフレを締め出した技術者であり、その信頼性はインフレを低く抑えることに基づき、それゆえ物価が高騰し始めないよう常に警戒していなければならない。 だが、この見方は危険なほど時代遅れだ。先進国の中央銀行が現在直面している最大の問題は、インフレ率が低すぎるということだ。 ほとんどが先進国で構成される経済協力開発機構(OECD)の平均インフレ率は1.5%と、2012年の2.2%から低下し、中央銀行の公式目標(通常2%かそれをわずかに下回る水準)を大きく下回ってい

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/11/13
    ECBは、たとえそれがドイツでインフレ昂進を招くことを意味するとしても、ECBの目標がユーロ圏全体で2%に近いインフレ率であることも強調しなければならない。
  • 誰も気が付かなかった「日本型ものづくり」敗北の真因 | JBpress (ジェイビープレス)

    このでは、エレクトロニクス産業、つまり、半導体やテレビについて、その敗北の原因を分析し、再生するにはどうしたらよいかを論じたつもりである(連載でも再三取り上げてきた論考である)。 ところが出版後、繊維会社や建設業など異分野の企業から、「このには我が社のことが書いてある、我が社が所属する産業界のことが書いてある」と講演依頼などを受けた。このに繊維産業や建設業などは一切登場しないにもかかわらず、である。 これは、半導体や電機産業の問題が、他産業にも当てはまることを意味する。つまり当に「日型モノづくり」は、フラット化した現在の世界には通用しにくくなっている証左なのかもしれない。 そして、このが示した問題提起は、とうとう政治の場で取り上げられることになった。まず、参議院の経済産業委員長を務めている民主党の大久保勉参議院議員から連絡があり、11月6日に議員会館において開催される民主党の

    誰も気が付かなかった「日本型ものづくり」敗北の真因 | JBpress (ジェイビープレス)
    yasudayasu
    yasudayasu 2013/11/05
    日本では設備投資が不調だったから敗北した、が正しいにしても、その設備投資が不調だった理由が解明されないとあまり意味がない。日本の経営者がビビりで設備投資しなかったということだけで説明がつくのだろうか。
  • 福祉国家は死んだのか 壊れていく欧州~北欧・福祉社会の光と影(32) | JBpress (ジェイビープレス)

    オランダのウィレム・アレクサンダー国王は先月17日、2014年の政府予算案提出に伴って議会で演説し、「20世紀型の福祉国家は終焉し、『参加型社会』へ変遷している」と話した。演説の草稿は内閣が作成しており、この内容は国家施策の政府方針を直接国民に通達するものとなっている。 国王が言う、つまりオランダ政府が目指す「参加型社会」とは、国家の財政難により労働市場対策や公共サービスは賄えないので、国民は自助努力で何とかせよということだ。これまで国の福祉の保護下にあった失業者、病人、障害者、貧困層や年金受給者などへの保障が打ち切られ、その責任を国民とその家族が担うことが期待されていることになる。 福祉国家に別れを告げるオランダ オランダはこれまで「大陸型福祉国家」と言われる福祉システムを取っており、国家の社会保障制度は手厚い。昨年の国内総生産(GDP)に占める福祉支出(教育関連費を除く)の割合は24.

    福祉国家は死んだのか 壊れていく欧州~北欧・福祉社会の光と影(32) | JBpress (ジェイビープレス)
    yasudayasu
    yasudayasu 2013/10/30
    一時的な引締ではなく『小さな政府』への恒久的な移行だとして議会に提示された。オランダ政府はこの10年間1960~70年代に構築されてきた包括的な平等主義的社会モデルから距離を置いてきたが、この傾向を体系化した形
  • 英国経済が抱える深刻な問題 イングランド銀行が成長に賭けねばならない理由:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2013年10月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国の民間部門の生産性が5年間にわたって低下したのは、1800年代後半以降でわずか3回しかない――しかも、今回を除く2回は世界大戦の直後だった。この生産性低下が、失業率が低くとどまっている理由だ。これは、経済停滞が3年間続いても連立政権が持ち堪えられている理由でもある。正常な状態なら、失業率は今ごろ15%を超えていただろう。 だが、この経験はいくつかの問題を提起する。英国の経済見通しはどうなのか、政策は何をすべきか、という問題だ。 先進国でも際立つ生産性低下 今年第2四半期には、労働者1人当たりの国内総生産(GDP)と時間当たりGDPが危機以前のピーク水準を5%近く下回っていた。また、1987年~2007年のトレンドが続いていた場合の推計値と比べても、労働者1人当たりのGDPは17%、時間当たりGDPは19%低かった。 英国の企業

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/10/28
    生産性が低い方の道で単位労働コストが特別ゆっくり上昇するわけではなく、生産性が高い方の道では実質賃金の上昇が生産性の上昇を相殺する。重要なことに、2つの道のどちらもインフレはほとんど同じかもしれない。
  • ユーロ圏:もう1つの欧州債務危機:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年10月26日号) 問題は政府の債務だけではない。ゾンビ企業や払いきれない借金を負う家計があふれている。 今から15カ月前の2012年7月、欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は、単一通貨ユーロを守るためなら「何でもする」と約束した。この約束を果たすために創設された債券購入制度が実際に試されたことはまだないが、ソブリン債の利回りは下落した。 ユーロ圏の混乱は、急性の危機から慢性的な危機へと移行した。 ドラギ総裁は10月下旬、ユーロを巡る大河物語で2度目の大きな転機となり得る計画を発表した。ECBが2014年後半から監督することになっているユーロ圏の128の大手銀行を対象として、バランスシートの審査を行うというのだ。 ECBの担当者は「資産内容の査定」の一環として、外部の専門家とともに銀行のバランスシートを精査し始め、融資の質に関する共通の基準を適用する。こ

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/10/28
    まあ、デットデフレが政府債務にだけ起きるわけもなく。民間債務に問題が起きている方が自然。
  • 米国の政府閉鎖:こんな国家運営はあり得ない:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年10月5日号) 自由の国が、統治不能に陥りかけているように見える。もうたくさんだ。 9月30日深夜、米国議会では、目前に迫った連邦政府機関の閉鎖について、誰もがほかの誰かを責めていた。どうなるのかと事態を見守っていた世界にとっては、非難の応酬は的外れだった。崖っぷちで揉めている時にまず問うべきなのは、「誰が正しいのか?」ではなく、「一体こんな崖っぷちで何をしているのか?」であるはずだ。 政府機関の閉鎖自体は、困ったことではあるが、耐えられないものではない。治安関連の業務は継続されるし、年金も通常通り支払われる。国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が呼吸できなくなることもない。 280万人の連邦職員のうち、必要不可欠ではない業務についているおよそ80万人が自宅待機となり、さらに130万人が無給での勤務を求められている。暫定予算が成立し、資金の流れが回復するまでの間、

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/10/13
    一般的な下院議員は、本選挙での敗北を心配することはないが、党内の予備選の対立候補に脅威を感じる。その結果、議員の多くは他党との間で分別ある中道的な妥協点を模索するのではなく、自党内の過激派に迎合する。
  • 借家事情 家賃5万台で都心の一戸建てに、急増する「空き家」は宝の山だ!

    東京都内、しかも23区内となれば、言うまでもなく家賃がトップクラスに高い地域だ。地方から上京した人ならば、最初はあまりの「格差」に驚いたことだろう。 しかしその23区内において、わずか家賃5万円台で一戸建てを借りている人がいる。借主は2階の2部屋で暮らし、1階は自身が運営する図書館になっている。もちろん大家に交渉した結果、好意の上での家賃だが、これだけ広い物件を、ワンルーム以下の家賃で月々借りているのだ。 一体なぜ、このようなことが可能になるのだろうか。その背景には、現代の住宅事情に横たわる深刻な問題がかかわっていた。 増え続ける日の空き家 近年、日住宅において問題となっているのが「空き家の増加」だ。総務省の「住宅・土地統計」によると、1963年には52万戸だった空き家の数が、2008年には756万戸へと膨れ上がっている。総住宅数に占める割合(空き家率)も、2008年に13.1%と過

    借家事情 家賃5万台で都心の一戸建てに、急増する「空き家」は宝の山だ!
    yasudayasu
    yasudayasu 2013/09/20
    問題となっているのが「空き家の増加」。総務省の「住宅・土地統計」によると、1963年には52万戸だった空き家の数が、2008年には756万戸へ。総住宅数に占める割合(空き家率)も、2008年に13.1%と過去最高を記録
  • 3本の矢と5つの輪:インフレ目指す?安倍首相の冒険

    (2013年9月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 国際オリンピック委員会(IOC)総会での最終プレゼンテーションに臨む安倍晋三首相〔AFPBB News〕 3の魔法の矢に、今度は互いに繋がった5つの輪。日経済に命を吹き込もうとする安倍晋三首相の探求が続けば続くほど、その冒険の旅はJ・R・R・トールキンが思い描いたものに似てくる。 経済の3の矢のうちの2を鋭く尖らし、強力なオリンピックの輪をつかみ取った今、安倍首相は、ほぼ15年間この地を恐怖に陥れてきたデフレドラゴンの退治に1歩近づいた。 だが、「日出ずる国」では、すべてが幸せなわけではない。北の地の福島からは猛毒が漏れ続けている。一般市民はまだ豊かさを感じておらず、今もまだ、アベノミクスがつかの間の幻想に過ぎないのではないかと疑っている。 海の向こうの旧敵は、修正主義の色彩を強める日の右傾化と見なすものに危機感を募らせ、

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/09/13
    安倍氏がもし消費税増税をうまく切り抜ければ、我々は、安倍氏がファンタジーのヒーローが持つ幸運に恵まれていることをはっきり確信することになる。
  • 中国経済:悲観論のバブル (5/5)

    中国も、米国の景気減速の第1段階と同じような状況を経験するかもしれないが、第2段階は回避できるはずだ。中国が大規模な金融仲介機関の破綻を許すことはないだろう。投資家たちも、中国のいわゆる「影の銀行」(シャドーバンキング)システムを支える理財商品を買わなくなるかもしれない。だが、中国の影の銀行は、かつての米国のそれに比べると、資金源としては規模が小さい。 また、理財商品の購入をやめれば、投資家たちは従来型の銀行預金に戻る可能性が高い。従って、中国の銀行は米国経済を苦しめたような信用収縮を避けられるはずだ。さらに、そうした危機が起きた場合にも、中国政府には必要に応じて金融および財政面での刺激策を取る余地が当時の米国と比較しても十分にある。 一部のエコノミストからは、需要を維持するための取り組みが見当違いに終わるのではとの指摘もある。持続不能なバブル成長が続けば、間違った仕事に就いたままの労働者

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/08/22
    理財商品の購入をやめれば、投資家たちは従来型の銀行預金に戻る可能性が高い。従って、中国の銀行は米国経済を苦しめたような信用収縮を避けられるはずだ。
  • 中国経済:悲観論のバブル (4/5)

    中国投資率の高さを批判する人たちは、投資が生み出す余剰生産能力だけでなく、投資のあとに残る負債についても心配している。中国は、国全体としては倹約的だ。同国の貯蓄率は投資率よりもさらに高い。 だが、預金者と投資家は、常に同じというわけではない。両者の間に入っているのが、中国の金融システムだ。このシステムが、膨大な額の資金を預金者から投資家へと移転している。 ゴールドマン・サックスによれば、中国企業の債務は昨年、GDPの142%に達したという。さらに、地方政府が出資する投資事業体もGDP比22.5%に相当する債務を抱えている(図参照)。正確な推定は不可能だが、不良債権は中国のGDPの4分の1に相当する額に達しているかもしれない。 金融システムの太いパイプ 現在の中国と同様の信用ブームは、2008年の米国の危機や、1990年代初頭の日のバブル崩壊に先んじて起きている。従って、中国も同じような

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/08/22
    成長減速の理由が投資効率の低下によるものとするなら、まさに同額の投資で得られる成果が少なくなるため、成長が減速しても同じだけの投資が必要になる。
  • 中国経済:悲観論のバブル (3/5)

    中国では家計から大口の借り手へと資金が移動し、事実上の補助金となってきた〔AFPBB News〕 国際通貨基金(IMF)の李一衡氏らがまとめた2012年の報告書によれば、こうした家計から大口の借り手への資金の移動は、2001年から2011年の間に1年当たりでGDP比4%に達したという。 この事実上の補助金のおかげで、大企業はこれがなければ実行不可能なはずの事業計画に投資できる。 報告書の著者は、中国投資率は来、現在の48%よりも40%に近い数字のはずだと指摘している。だが、そうした歪みは、預金者が資金を提供し続ける限りは持続可能だ。そして、中国が国外への資流出を規制していることを考えれば、預金者に選択の余地はほとんどない。 中国投資率を下げる必要があるのは明らかだ。だが、クルーグマン氏などの評論家は、投資率の低下は恐慌を誘発しかねないと主張している。彼らの懸念は、経済は成長と破綻の

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/08/22
    クルーグマン氏などは、投資率の低下は恐慌を誘発しかねないと主張している。彼らの懸念は、経済は成長と破綻の間で際どいバランスを取っているとする、ハロッドとドーマーが提唱した70年前のモデルをなぞるものだ。
  • 中国経済:悲観論のバブル (2/5)

    「資拡張」から「資深化」(労働者1人につき投下する資を増やすこと)への移行はもはや不可避だ。これに伴い、投資から得られる「リターンが急激に減少」し、投資自体が「著しく減少」する。 そして、投資は需要の大きな源(ほぼ半分を占めている)であるため、これほどの落ち込みを埋め合わせるのは不可能だ。中国はまさに「グレートウォール」にぶつかることになるだろうというのが、クルーグマン氏の主張だ(この比喩は宇宙からも見えるほど一目瞭然だ)。 無尽蔵に思えた安い労働力はもう枯渇している?〔AFPBB News〕 問題は、クルーグマン氏の懸念に正当な根拠があるかどうかだ。中国が「余剰」労働力を使い果たしつつあるという点で、同氏は正しい。 中国の農村部はもはや人々がやすやすと都市へ出て行けるほど人口過剰ではない。今では労働者が都市へ流れると、彼らがあとにしてきた農村部で労働市場の競争が激化し、賃金が上昇す

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/08/22
    投資とはそもそも、国内の消費者や輸出市場の需要に応じて、その国の生産能力を拡大するためのものだ。だが中国では、生産能力の増強が、生産能力の増強それ自体を目的に行われているというのだ。
  • 中国経済:悲観論のバブル

    (英エコノミスト誌 2013年8月17日号) 中国経済は非効率的だが、不安定ではない。 「ほんの少し前、我々は中国人のことを恐れていた」。ポール・クルーグマン氏は最近、米ニューヨーク・タイムズ紙への寄稿でこう述べた。「今は中国人のために心配している」。同氏をはじめとする多くの著名評論家は、世界第2の規模を誇る中国経済に危機が訪れるのではないかと気に懸けている。 こうした評論家の懸念は、3つの指標に要約されているようだ。まず、経済成長率が以前の2ケタペースから7.5%に鈍化している。投資比率は依然として持続不能な高水準にあり、国内総生産(GDP)の48%を超えている。それと同時に、負債比率(中国の企業、家計、政府の借金の総額)が危険なほど上昇しており、一部にはGDP比200%に達するという試算もある。 減速が鮮明な中国経済 経済成長率に関する懸念は、8月に入り若干和らいだ。貿易、さらには鉱工

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/08/22
    中国社会科学院の蔡昉氏によれば、農村部の余剰労働力は、2003年には既に使い尽くされていたという。最近の成長の原動力となっているのは、既に産業内にいる労働者の生産性向上であり、新規労働者の流入ではない。
  • CDS市場にもアベノミクスが浸透

    (2013年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アジアで今年最もパフォーマンスの高い国債CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は何か? どこかの勢いのある新興国ではなく、古く、硬化した日だ。今年1月以降、ほぼすべてのアジア諸国のCDS保証料率が上昇したのに対し、5年物日国債をデフォルト(債務不履行)から守るコストは2割以上も低下した。 これは大した指標にならないと言うこともできるだろう。何しろ日は自国通貨建てで借り入れを行っており、992兆円に上る債務の大半をホームバイアスが強い国内機関投資家に売っている。こうした状況から日の国債市場は信用格付け機関などの部外者の見解を一蹴する傾向があった。一部のCDSトレーダーが政府の支払い能力について考えていることに意味などあるのか? それでも、世界の先進国の中で最大の財政赤字を出し、対国内総生産(GDP)の債務比率が最も高い国で

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/07/25
    1月以降、5年物日本国債をデフォルトから守るコストは2割以上も低下した。市場が伝えてることは、アベノミクスの結果、日本の信用度が高まったということだ。努力次第で国家財政を立て直すチャンスを日本に与えた。
  • 中国の景気減速でドイツに大打撃

    (2013年7月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ユーロ圏の危機の最中、ドイツは安定した岩のような存在だったが、今、中国の景気減速に大きく揺さぶられている。 6月19日以降、ドイツ株は欧州平均よりずっと大きく下げてきた。6月19日というのは、米連邦準備理事会(FRB)が資産購入を縮小したいとの考えを表明した日だが、中国の資金不足が一気に世界的な関心を集め、中国政府がいかに経済のブレーキを踏んでいるのかを巡る不安が高まったタイミングでもある。 ドイツ株売りの背景にダブルパンチの懸念 7月9日には、さらに悪い知らせが舞い込んだ。国際通貨基金(IMF)が今年と来年の中国の成長率予想を下方修正したのだ。ドイツ銀行の試算によれば、2012年1~3月期と比べた今年1~3月期のドイツの対中輸出の落ち込みは、既にドイツの国内総生産(GDP)の0.5%に相当しているという。 ドイツ企業の対中輸出は、

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    yasudayasu 2013/07/11
    ドイツ企業の対中輸出は、中国の輸入全体のペースより急速に落ち込んでいる。ドイツ企業が特に影響を受けやすいのは、投資財や高級車を扱っているためだ。
  • 自己資本比率の新基準、欧米の銀行に痛手

    (2013年7月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 過去2週間は、大西洋両岸の銀行にとって高くつく2週間となった可能性がある。7月初め、米連邦準備理事会(FRB)は国際的な銀行自己資の新規制「バーゼル3」を米国で適用する計画の詳細を明らかにした。2週間前には、英国の上位銀行8行が、今後数カ月内に確保しなければならない追加資の額を提示された。 両国では、金融機関が痛みを感じている。特に、想定外の焦点の変化が起きたからだ。英米の金融機関はこの数年間、株主資をリスク加重資産と関連付けるバーゼル3の新基準、いわゆる「中核的自己資比率(コアティア1)」を早期に満たすために資を積み増してきた。 ところが、ここへ来て、リスクの多寡を問わず、株主資を全資産と関連付けるレバレッジ比率(調整済み有形資産に対する調整済み有形株主資の割合)という追加要件も課されると告げられたのだ。 法律事務所ク

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    yasudayasu 2013/07/09
    可能であれば、銀行はリスク加重の観点からして比較的低い資本負担となる投融資残高をバランスシートから取り除くかもしれない。つまり、優良企業向けの貸し出し、住宅ローンの融資残高、貿易金融などだ
  • 英国経済の先行きは楽観できない ケインズが正しく、オズボーン財務相が間違っている理由

    (2013年5月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国はジョージ・オズボーン財務相の下で厳しい緊縮財政に乗り出した〔AFPBB News〕 英国財務省は、ジョン・メイナード・ケインズは愚か者だと思っている。周知の通り、ケインズは「緊縮財政に相応しい時期は好況期であって、不況期ではない」と述べた。 ジョージ・オズボーン財務相が率いる財務省は、この見方を否定している。これまでしばしばそうだったように、財務省は間違っている。 1930年代のこの議論が、今、息を吹き返している。当時のケインズの役割を担っているのが国際通貨基金(IMF)だ。IMFは4月の「世界経済見通し」の中で、英国では「需要が冷え込んでいるために回復が弱く、財政調整の過程で短期的な柔軟性を高めることを考慮すべきだ」と述べた。 圧力に屈したIMF IMFがG7諸国について財政政策を引き締め過ぎだと批判するのは異例だ。IMFは

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    yasudayasu 2013/05/27
    ラインハートとロゴフは示している。「需要の弱さと金利の低さを考えると、政府が高リターンのインフラプロジェクトを特定できるところでは、借り入れの増加が正当化される。潜在成長率を高め債務比率を低下させる」
  • アベノミクスの円安に踊らない大企業

    (2013年5月16日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) スズキの鈴木修社長は、円安への疑問を投げかけた〔AFPBB News〕 日の円高撃退を設計した人たちが、日の自動車業界の大御所である鈴木修氏のことを、ちょっと恩知らずではないかと思ったとしても仕方ないかもしれない。 83歳のスズキの社長は先週行われた決算説明会で、自社の利益を50%押し上げる助けになった円安そのものに疑問を投げ掛けた。 「『おい、大丈夫か』と聞きたくなるくらいの円安だ」。鈴木氏はこう述べた後、日製造業の経済学について、円高撲滅の最高司令官である安倍晋三首相に真っ直ぐに向けられたように見えるミニ講義を一席ぶった。 「我々はインドやタイ、インドネシアに設備投資しているから、にわかに円安になったからと言って(突然日に)戻ることはできない」 賃上げや雇用拡大への期待は報われるか? 鈴木氏のメッセージは、期待を弱めるた

    yasudayasu
    yasudayasu 2013/05/17
    景気が少し良くなれば引締へ(含む円高招き)ということをされてきた企業が、もう中銀はそんなことしないとは俄に信じないのは当然。でも中銀が目標を明確にして守り、信認回復に勤めれば時間が解決できる程度の問題