はてな村。その存在は半ば公然にして、地図にも載らない秘密の村。散見される村人と思しき人影を追っても、必ず見失う。誰もたどり着いたことの無い…あるいは戻ることができない…禁断の地。 〜(中略)〜 「そうか、わかったぞ!」 「はてな村は実在するのか?!」 「我々は大きな勘違いをさせられていたんだ。「村」と言う言葉がそもそものミスリードの原因だ。「村八分」「村長」「村の掟」…いずれも目の行き届いた、息詰まる排他的な、小さなコミュニティーを髣髴とさせる言葉だ。」 「はてな村は村じゃないって事か」 「君の発想はいつも短絡的だな。だが、確かにそうと言う事も出来る。そもそも、総体としてのはてなは「市」だ。」 「確かに、我々は市民だ。じゃあやはり村は存在しない?」 「いや、遥か昔、はてなはいくつかの村からなる共同体だった。そのことをもって村を存在すると言う事もできる。だが、それは我々の捜し求めているはてな