お知らせ 第4回ツギクル小説大賞で、当サイトの作品「夢幻の旅」が奨励賞を受賞しました。 管理人:Inazuma Ramone 廊下に出て右に行くと、突き当たって左側にテーブルやベンチが設置されたスペースがある。 その場所に人が多くなかったこともあり、窓際まで点滴をぶら下げたイルリガートルを押していき、ベンチに座って電話をすることにした。 イルリガートルからスマホに持ち替えてベンチに座り、電話帳から店舗の電話番号を探して発信する。 左耳にスマホを当てて待つと、二度コールしただけでスタッフが電話に出た。どうやら、今の時間はそれほど混雑してないようだ。 「お電話ありがとうございます。荒川ブックセンター、高田が承ります」 「お疲れさまです、世良田です」 電話に出たのはパートの高田だった。店長不在時、代行として仕事ができるのは中林と、電話に出た高田だけだ。 周りに人がいることもあり、気を使って小声で