人工知能の発達はめざましく、これまでになかったような製品・サービスが生み出される一方、私達の仕事が人工知能によって奪われてしまうのではないかという懸念も抱かれている。オックスフォード大学のフレイとオズボーンの論文によると、アメリカでは次の10-20年の間に47%もの仕事が機械によって置き換えられる可能性があるそうだ。 人工知能は近年急速に発達した技術であるが、テクノロジーが仕事を奪うという懸念自体は新しいものではない。あのラッダイト運動は200年前のものだし、もう少し新しいものでは1964年にアメリカのジョンソン大統領が諮問委員会を設置し、自動化の進展により雇用が奪われる可能性について検討された。 今も昔も悲観論者の中にはテクノロジーが仕事を奪い、街には失業者があふれると予言するものが少なくなかったが、果たして実際にはどうなったか。失業率は景気変動に応じて上下するものの、長期的な上昇トレン