東京都大田区で今年1月、交際相手だった無職、藤家英樹さん=当時(53)=をナイフで刺し死なせたとして、傷害致死の罪に問われた元Vシネマ女優、木村衣里被告(32)の初公判が11日午前、東京地裁(秋葉康弘裁判長)で開かれた。 木村被告は罪状認否で「(事件の)記憶がないので分かりませんが、私の意志で大切な彼を傷つけることは絶対にありません」と殺意を否認。弁護側も「(藤家さんに)暴力をふるわれ、意識朦朧(もうろう)状態の中で自傷行為を強制されたもの。責任能力はない」と無罪を主張した。 検察側は冒頭陳述で、2人には性嗜好(しこう)障害のサドマゾヒズムがあり、以前からSMプレーを行っていたことを明らかにし、犯行について「SMプレーの行き過ぎによるものと」と指摘。また、被告には「情緒不安定性パーソナリティ障害」が認められるが、責任能力に問題はないとした。 起訴状によると、木村被告人は1月26日早朝、2人