お見合いパーティーで知り合った女性5人に医師や社長とうそをついて結婚を持ちかけるなどして、計約1200万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた兵庫県尼崎市の無職・杉原章五被告(48)に、神戸地裁は26日、懲役8年(求刑懲役10年)の判決を言い渡した。 辻井由雅裁判官は判決理由で「誠実に交際していた被害者の善意を踏みにじっており、責任はかなり重い」と述べた。判決によると、杉原被告は2008年3月〜11年12月、京大病院の医師や会社社長と偽り、20代の女性5人と交際。「悪性リンパ腫にかかり治療費が必要」などとうそを言い、総額約1200万円を詐取した。県警によると、杉原被告は「渡瀬涼(わたせ・りょう)」などの偽名を使った名刺や、5種類のかつらを使い分け、年齢を30代半ばと偽り、お見合いパーティーに140回以上出席した。