書評じゃない番外記事。発売から既に2ヶ月近く経ったのだけど、小沢健二のアルバム『So kakkoii 宇宙』についての感想。そして、神と宗教と宇宙と超越についての話。 目次 10年前の僕らは胸をいためてオザケンなんて聴いてた 犬→LIFE→宇宙という歴史修正主義 宗教とは? 「個人のごちゃごちゃしたもの」から離れて 10年前の僕らは胸をいためてオザケンなんて聴いてた まずは遠い昔の個人的な思い出話から。2000年代の初頭、当時大学生だった私は友人4人ぐらいと車で遠出をした。道中、何か音楽でもかけようという話になったが、まだスマホも普及していなかった当時の車内BGMの選択肢はCDかラジオぐらいで、そして友人の車内に唯一あったCDが小沢健二の『LIFE』だった。 注釈を加えておくと、その時点での小沢健二や「渋谷系」の音楽というのは、なんというか「ひと昔前の流行り」であった。ファッションと同じで