本題ですが,小林様の書かれた「させていただきます」考についてです。まず(2)において「『敬語総論』といったタイトルの本があれば教えてほしいものです。」と書かれてますので,それから紹介させて頂きたいと思います。大石,南の著書も有名ですが,敬語というものは時代によって大きく変わるものであるという性質を考えますと,菊池の文献を入手して手元に置かれることをお勧めします。(ところで,ここまで二カ所「させて頂く」を使っていますが不自然でしょうか?) ◆大石 初太郎1975『敬語』筑摩書房. ◆南 不二男1987『敬語』岩波書店(岩波新書). ◆菊池 康人1994『敬語』角川書店(1997講談社学術文庫). さて,本論に入ります。(2)の部分での「上の退職願のケースで云えば、年下の人が年上の人に謙譲語を使うのは失礼です。」という説明は理解しかねます。どのようなケースであっても,目下から目上に向かって謙譲