NASAのジェット推進研究所(JPL)のあるパサデナは、サンガブリエル山地と南カリフォルニアらしい乾燥した小渓谷との間に洒落たモダンな高層ビルが建ち並ぶ小さな街だ。中に入ると、地球上でもっとも頭のいい人たちが、遠い宇宙を探索するためのロケットや衛星やローバーの設計、製作、打ち上げに毎日勤しんでいる。 私がそこを訪れたのは5月の中旬。2020年に火星に打ち上げられる予定の新型ローバー(Mars 2020)を特別に見せてくれるということだった。これはキュリオシティが着陸したほんの数カ月あとの2012年12月に発表された最重要計画だ。機能的には似ている部分があるが、少し大型の6輪車だ。しかし、JPLにはそのプロトタイプはなかった。そのかわりに、私はデモンストレーションルームに案内され、MicrosoftのHoloLensヘッドセットを装着するよう言われた。すると、ローバーの CADプロジェクショ
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