まるで慣用句のように中朝は「血の絆」で結ばれているという大前提で報道されているが、中朝同盟は朝鮮戦争の結果生まれたのではない。それを理解しない限り、北朝鮮問題の解決方法を見い出すことはできないだろう。 朝鮮戦争は如何にして始まったのか そもそも1950年6月25日に始まった朝鮮戦争は、北朝鮮の最高指導者だった金日成(キム・イルソン)が旧ソ連のスターリンと策謀して起こしたものだ。 1949年3月、金日成はスターリンに朝鮮半島の軍事統一を呼び掛けるが、スターリンは拒否。 ところが1949年3月にアメリカのマッカーサー(当時、連合国軍最高司令官)が、そして1950年1月にはアチソン(当時、米国務長官)が「韓国や台湾はアメリカの防衛線から除く」(アチソン宣言)と発表したため、これを好機ととらえて、金日成がスターリンの賛同を得て始めたものだ。 当時、中国の毛沢東は「戦争が始まれば、アチソン宣言などす
![中朝同盟は「血の絆」ではない。日本の根本的勘違い](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0e4f75ed7de3f4b0c67b38488773e696ec6a6d05/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fstories%2Fassets_c%2F2017%2F04%2Fendo170425-thumb-720x480-111960.jpg)