2007/04/24(火) 15:43:55 http://awarm.blog4.fc2.com/blog-entry-335.html 山内昌之『歴史学の名著30』(筑摩書房:ちくま新書、2007年) 佐々木毅『政治学の名著30』(筑摩書房:ちくま新書、2007年) 山内の方が圧倒的に面白い。私が歴史学より政治学に比較的詳しいだけ点が辛くなっている分を差し引いたとしても、そうである。パラパラと見遣る限りでは、佐々木の方は、いかにも教科書的な説明的文章になっており、記述も味気ない。それに対して山内は古今東西の歴史書を公平かつ巧みな筆致で魅力的に描いており、読み物として値している。佐々木の選を謗るつもりもないが、山内の方が選考基準をより明快にしており、読者が納得しやすい配慮が払われている。物語として、あるいは現実としての歴史についての語りに交ぜられる、学問としての歴史学の視座から注がれる視