ざばあっと海水がスローモーションで跳ね上がり、巨大なシーラカンスが現われる。 1曲目の冒頭で、脳内スクリーンにそんな映像が映し出された。 なんでこんなに変わっとらんのだ、この人たちは。 この曲の題名には、"現われ出でたるシーラカンス"が相応しい。しかし、この雄大なシーラカンスのテーマは、22年のときを経て発表するアルバムの冒頭としては、全年齢層のリスナーをびっくりさせる上では有効かもしれない。実際、わたしなんかも狼狽してマグカップを落としそうになり、体勢を立て直して大笑いしたではないか。と思いながら2曲目に進む。 と、そこでもざばあっとスローモーションで海水のしぶきが上がっていた。 英国では、『mbv』のリリースは、ボウイ新曲発表のインディ界ヴァージョンのようなものだった。しかし、どちらが熱いリアクションを呼んだかといえば、『mbv』だ。『ガーディアン』は出血絶賛状態だ。しかも、レヴュー文