現在、鯖江市は『データシティ鯖江』をキャッチフレーズに、公共データのオープン化を強力に推し進めている。 2004年から同市の市政を担っている牧野百男市長は、自らブログ執筆やSNS、ストリーム配信番組の制作を行うなど、IT活用に強い市長として全国的に知られる人物である。 その牧野市長がITへの理解を深め、『データシティ鯖江』構想を打ち出すきっかけを作ったのが、『秀丸エディタ』の開発で知られる斉藤秀夫氏ら、鯖江市在住のIT関連業に従事する民間人たちだった。 その中の1人で、『jigブラウザ』の開発元として知られるjig.jpの代表、福野泰介氏は当時の様子をこう振り返る。 「2005年ごろに、鯖江市から依頼され職員の方向けに講演をしたことがきっかけで、牧野市長や市職員の方々と親しくさせていただくようになりました。その後、鯖江市民でわたしが通っていた福井高専の先輩でもある斉藤さんたちと市長とで座談