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ブックマーク / shavetail2.hateblo.jp (7)

  • ウォール街・財務省複合体と経済学第三の危機 - シェイブテイル日記2

    少し前になりますが、週刊エコノミスト9月15日号に京大名誉教授の伊東光晴氏が「現実から遊離する経済学」と題する記事を寄稿しています。 その主旨は、現代の経済学は第三の危機に瀕しているというものです。 この主張自身はリーマン・ショック以降、現実の経済に対して何ら有効な処方箋を出せない現在の主流派経済学に対する批判として何人もの人々から指摘されていることではありますが、伊東氏は現代経済学の瀕する危機のメカニズムまで踏み込んでいます。 かいつまんで引用します。 話題になったトマ・ピケティのことです。彼はアメリカ経済学の現状を批判して歴史経済統計の世界に入り、先進国の不平等批判への道に進みました。アメリカ経済学の主流は、人間行動についての仮説の上に数理モデル──人によってはゲーム理論を用いた数理モデルを作り、展開し、次々に新しい定理を生むというもので、その仮説が、現実に照らして真であるかを問い

    ウォール街・財務省複合体と経済学第三の危機 - シェイブテイル日記2
  • 経済学者にとって不都合な日本経済の真実 - シェイブテイル日記2

    殆ど全ての学問なら、余程の激変が直後にない限り、専門領域での10数年後の姿が皆目わからないということはないでしょう。 天文学なら皆既日は秒単位でも正確に予測できますし、心理学などの社会科学でも10年後の人々の心理が予想もつかないなどということはありません。 ところが、経済学ではそうでもないようです。 もう一昔前になりますが、2003年に8人の経済学者らが、近い将来日経済は破綻するとして提言を行いました。 提言を行ったのは東大の伊藤隆敏氏、吉川洋氏らそうそうたるメンバーでした。*1 (元の提言は、こちらですが、既にリンク切れとなっていまして、引用はここからです。) 景気の低迷と特別減税のもたらした税収不足、さらに景気刺激のための度重なる 補正予算の発動により、政府部門の債務・GDP比率はすでに140%に達している。 毎年7%の赤字を出し続ければ、あと8年以内に債務・GDP比率は200%に

    経済学者にとって不都合な日本経済の真実 - シェイブテイル日記2
  • アベノミクス成果と課題 - シェイブテイル日記2

    今回は「徹底分析アベノミクス 成果と課題」という書評です。 シェイブテイルの感想は「大変興味深いのに歯がゆい」でした。 このにはリフレ派、反リフレ派、財政健全派など、日デフレ脱却の議論に登場し、対峙する立場の論客がオールスターといっていいほど登場しています。 それにもかかわらず、何が歯がゆいかといえば、デフレ脱却の肝心要の議論だけを全員が慎重に避けているようにみえることです。 立場主張こそ違え、デフレ脱却が必要という点では一致しているはずですので、その観点から主要な章を追って、各論者の視点をみてみます。 ■第1章 ゼロ金利制約下では金融政策で物価はコントロールできない 翁邦雄氏 翁氏は日銀内部における金融研究の第一人者でした(現在は京都大学公共政策大学院教授)。 紙幅の大半はリフレ政策批判に使われています。 ただ、注目すべきは以下の主張です。 (ラルススベンソンの名目為替レート減

    アベノミクス成果と課題 - シェイブテイル日記2
  • 米国は苛立ってますよ、安倍首相 - シェイブテイル日記2

    これまでアベノミクスを歓迎していた米国ですが、かなり風向きが変わってきたようです。 米財務省は9日公表した半期為替報告書で、欧州と日は景気を刺激する上で金融政策に過剰依存していると批判し、他の政策手段を利用しなければ、すでに悲観的な世界経済の見通しはさらに悪化する恐れがあるとの懸念を表明した。 財務省は中国韓国についても、為替政策が米国など貿易相手国の痛手になっているとして非難した。ただ、いずれの国も為替操作国に認定しなかった。1994年の中国を最後に、為替操作国に認定された国はない。 主要貿易相手国の為替政策に関する同報告書は、政策当局に対して「使える限りの政策手段を全て用いる」よう呼びかけた。 「世界の成長が加速しないばかりか、世界の生産構成が次第に不均衡化する恐れがある」と述べた。 欧州ではドイツに矛先を向け、域内最大の経済規模を誇る同国では経常黒字が国内総生産(GDP)の8%付

    米国は苛立ってますよ、安倍首相 - シェイブテイル日記2
  • 経済学者からお叱りを受けそうなピケティ本「書評」 - シェイブテイル日記2

    現在ピケティの「21世紀の資」が話題だそうですね。 正直な話、私はこのは読んでいないし、読むほどの興味も持っていないんです。 なのに読んでいないこの書評という無謀なチャレンジをしてみたい気になりました。 第三の波平氏のブログで、ピケティの「21世紀の資」の紹介がなされています。 ピケティの「21世紀の資」が自由主義に与えた衝撃 自由主義は、自由競争を徹底すれば機会の平等が得られるという思想である。誰にでも均等に成功のチャンスはある。格差は結果でしかなく、敗者は再び成功に向かってチャレンジすればよい。その象徴がアメリカンドリームだ。現在の経済学は単なる科学ではなく、このような思想をもとにしている。 ピケティの「21世紀の資」(ISBN:4622078767)はここに楔を打ち込んだ。過去の資を分析した結果、資主義は原理的に固定した格差を生み出す。金持ちはより金持ちに貧乏人は貧

    経済学者からお叱りを受けそうなピケティ本「書評」 - シェイブテイル日記2
  • スイス経済の何が問題だったか - シェイブテイル日記2

    今週もスイスフランショックがリスク要因として意識されそうです。 健全性だけが目立っていたスイス経済で何が起こっていたかを考えていくと、スイスの中央銀行に当たるスイス国立銀行(SNB)の資産内容と、スイス政府の財政健全化政策に問題の源泉があったように思えます。(→中銀バランスシートについては後で詳述します) 今日もスイスフランショックについて考察しますが、まずその前にスイスのマクロ経済状況を日と比較してみましょう。 ■経常収支(図表1) スイスは日を大きく凌ぐ輸出国です。 2013年の経常収支は対GDP比で16%に達しています。 図表1 スイスの経常収支(対GDP比) 出所:IMF WEO Oct 2014 ■財政収支(図表2) 財政面では近年のスイスはプライマリーバランス均衡を達成しています。 バブル崩壊と消費税デフレでプライマリーバランス赤字が拡大する趨勢にある日からすれば羨ましい

    スイス経済の何が問題だったか - シェイブテイル日記2
  • 大昔、物々交換などなかった - シェイブテイル日記

    「大昔物々交換があり、その不便さを解消すべく、商品の中から変質しにくい金属などが選ばれてマネーとなった。」 この一般人のみならず、経済学者にも堅固に信じられている「標準貨幣論」に対して、人類学などの分野からは異も出ているようです。 こうした人類学などの知見も踏まえた新しい貨幣観を見せてくれる、フェリックス・マーティンの「21世紀の貨幣論」には標準貨幣論とは全くことなるマネー観があります。 このに出てくるヤップ島のフェイの話も私が要約すると、味わいが失われてしまいますので、第1章の一部を転載して紹介させていただきます。 ヤップ島の石貨「フェイ」 1899年、スペインはヤップ島を330万ドルでドイツに売却した。 ヤップ島のドイツ帝国への併合には、ある大きな成果があった。若く、才気にあふれ、冒険好きな一風変わったアメリカ人、ウィリアム・へンリー・ファーネス3世がヤップ島を訪れ、歴史的に見てきわ

    大昔、物々交換などなかった - シェイブテイル日記
    ykhroki
    ykhroki 2014/11/12
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