「訓練でトリアージはやっていましたけど、実際に経験するとは思ってもみませんでした」石巻赤十字病院 阿部 雅昭氏(後編) 2012.03.23 平時から「断らない救急」を掲げてきた石巻赤十字病院では、震災時もその姿勢を貫き通した。次々と搬送されてくる患者を受けいれるだけでなく、自衛隊の指揮所や市の災害対策本部としての機能まで担うことになった大混乱の中でも医療機関としての役割を果たせたのは、日頃の訓練があったからこそだという。(聞き手:クロサカタツヤ インタビュー実施日:2011年10月28日) (中編はこちら) ▼石巻赤十字病院 企画調整課 課長 阿部雅昭氏 自衛隊を通して被災状況を把握 ──インターネットは今回、何か役に立ちましたか? 阿部:正直、まったく使い物にならなかったですね。いつの時点から使えたのか、ちょっと私は記憶にないですが。 通信全般については、被災直後に自衛隊が来たという