全国の小中学校の児童生徒に一人一台のタブレット端末などを配備する国の「GIGAスクール構想」。二〇二一年度に本格活用が始まるが、「端末の修理代は誰が負担するの?」という不安の声がユースク取材班に複数寄せられた。高額な電子機器を子どもが日常的に扱う以上、故障や破損のリスクは避けられない。調べると、自治体によって異なる対応や、教育委員会と学校間の連絡不足など、修理を巡る混乱ぶりが浮かび上がった。 (宮崎厚志) 二月中旬、愛知県豊田市の複数の小学校が、端末の破損と補償に関する通知文を出すと、保護者に動揺が広がった。市による補償範囲が「児童生徒に過失のない破損(画面の割れは補償されない)」とあったからだ。文面通りなら、起こる可能性が高い「画面割れ」は過失の有無を問わず対象外となる。