時々、日本脳炎ワクチンは中国駐在する際に打った方がいいか?と患者さんから尋ねられます。 上海にだけ居留するならば、成人なら日本脳炎ワクチンは積極的に受けなくてもいいでしょう。ただし、すこしでも病気の心配を減らしたい方は接種したほうが精神衛生上いいです。また、子供は受けた方がいいとわたしは思います。 ちなみに、チベット、青海、ウイグル自治区では発生がないので、そこにだけ住む場合も日本脳炎ワクチンは要りません(が、そういう人はあまりいないでしょうね)。 ◆ よく知られていることですが、日本脳炎は日本脳炎ウイルスによって起きます。ウイルスは豚の体内に潜んでいて、豚の血を吸った蚊が人間の血を吸うときにウイルスをうつします。感染した人から蚊を介して他人にうつることはありません。デング熱やジカ熱との違いです。 かなり単純化していうと インフルエンザ→ウイルスをもった人間がいると感染(うつされる)があり
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