先日もチラリとお伝えいたしましたが、2017年より連載を続けてくださっていた、シソンヌ・じろうさんの“妄想”短編小説「あの子が故郷に帰るとき」が、この夏、書籍になって発売することが決まりました。うれしい!! 会ったことのない女性の一枚のポートレートから“妄想”する物語は、どんな風に描かれてきたのか。勝手に(快諾いただきつつ)妄想された女性たちから、結果的に「これが本当の私なんじゃ……」と愉快な混乱を招くほどのリアリティを招いてしまった“帰郷物語”はどうやって生まれたのか。書籍化にあたり、8月のシソンヌ単独公演前の忙しいじろうさんをつかまえて、摩訶不思議な連載について振り返っていただきました。 生まれた背景、青春時代、帰郷… “妄想”がリアルな物語になっていくまで ——この連載は、会ったことのない女性のポートレートと、名前・年齢・居住歴という最小限のプロフィールだけをじろうさんにお伝えして、