英語の綴りは simulation ですから、正しいのは「シミュレーション」です。しかし、日常生活の中では、「シュミレーション」という発音や表記に接することも少なくありません。このような音の変化は、なぜ起こるのでしょうか。音の変化には、他にどのような種類があるのでしょうか。例を挙げながら見ていきましょう。 話し言葉の中では、ある言語表現が本来とは異なる形で発音される場合があります。それが単なる一時的な発音誤りではなく、多くの人によって繰り返し使用される形である場合、それらは「発音のゆれ」と考えられます。「ゆれ」とは、ある一つの言語表現が複数の実現形式を持ち、それらが併存している状態を指します。 『日本語話し言葉コーパス』の中で観察された例を、以下に挙げてみます。本来とは異なる形で発音されている語を、カタカナで示します。 その場にいた人ゼーインに電話をして 大学のジギョーが終わってから (ま
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