これまでに『映画けいおん!』『映画 聲の形』などの話題作を手掛けてきたアニメーション監督・山田尚子による、待望のオリジナル作品となっている。 上海国際映画祭での受賞も記憶に新しい山田監督に、世界が注目する日本のアニメーションの魅力、そして本作に込めた思いについて話をきいた。 無意識で感じるところを大事にしたい― まず、第26回上海国際映画祭での受賞おめでとうございます。 ありがとうございます。 ― 金爵賞アニメーション部門の最優秀作品賞、つまり今年、最も優れたアニメーション作品だと評価されました。現地の会場で発表されるまで、事前に受賞の知らせはなかったんですか? そうなんです。特に内示がなかったので、すごく気を抜いた状態で着席していました(笑)。 ― 改めて、受賞の感想を伺えますか? うれしいことなんですけど、冷静な部分もあって。賞のありなしは重要じゃないと思っているクールな目線の自分もい