『ドリーム・ナビ』の原稿で、執筆予定者のS氏からの原稿が届かないという緊急事態で、急遽ピンチ・ヒッターとして執筆を要請された。「神様っているの?」という題で、3日以内に原稿を送れという。その間に大先生からの原稿がとどけば、私の原稿は没になるらしい。あんまりな条件だと思わないでもないが、物書きの本能に従ってつい原稿を書いてしまった。猫に猫じゃらしのようなものである。こうやってホイホイ原稿を書いてしまうところが、とかく編集者の方から私が軽んじられる理由かもしれない。とにかくそうやって書いた原稿が、以下のものである。 ――「信頼」のように生まれつつある神―― サンタクロースを本気で信じる人などいないだろうが、幼い時は、靴下の中の贈り物はサンタさんからだと言われる。それは、両親がそっと置いたもの。 けど、両親は何故こんな手の込んだ嘘をつくのだろう?自分たちの贈り物を他の誰かからのものだと思わせよう