梅田望夫『ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)』を読了。『ウェブ進化論』より断然良かった。 ネット以前の自分 僕は高校卒業後、工場で昼勤夜勤を一年ほど繰り返しながら学費を貯めて、デザイン専門学校のイラストレーター科(夜間部)に入学した。まだパソコンもまだまだで、ネットなんてまったく普及していない時代だった。在学時も朝早くから夕方までバイトをして、夜、疲れた体を引きずりながら学校まで通った。帰宅はいつも深夜に及んだ。 いざ就職活動時になったら、待っていたのは就職氷河期だった。中学生くらいの頃は世の中バブルで絶好調だった。中学生だった自分にバブルの狂騒なんて関係なかったけれど、「いつか大人になったときはあんな世界に飛び込んでいくんだろうなあ」と漠然と考えていた。 ところがいざ就職となったとき、バブルは弾けていた。何十社と今年は新卒採用があるか問い合わせたが、ほとんど新卒