藤野:だからこそ、「マーケット感覚」や「投資の思考法」が必要なんです。今ある500兆円のGDPが縮小方向に向かう中で、その構成要素は確実に変わっていく。ますますマーケット・メカニズムがはたらく時代に入っています。つまり過去の成功パターンに縛られていると、変化に置いていかれる時代になったということです。 「見栄」におカネを払えるか? 藤野:そもそも、非合理なものにおカネを払わないというのは、別の言い方をすると「見栄におカネを払わない」ということですね。歴史的に見ても、「文化」とは見栄ですから。歌舞伎なんてまさに見栄を切る世界ですよね。デフレマインドの人たちは、見栄を張らない生き方をしているわけですが。 ちきりん:私が「マーケット感覚を鍛えろ」って言っているのも、まさにそこです。合理化やイノベーションによってGDPが減る。じゃあどうすればいいかといえば、「見栄」など、まだ顕在化していないけど人