『カーテンコール』(筒井康隆 著)新潮社 60年以上にわたり数々の傑作、話題作を生み出し、今年89歳を迎えた筒井康隆さん。最新作『カーテンコール』は「これがわが最後の作品集になるだろう」と宣言された掌篇集だ。 「書きながら、これが最後だなとは思っていました。(原稿用紙)10枚以上はもう書けないし、たまにいいアイディアを思いついても、既に自分で書いてしまってるんでね」 『時をかける少女』『富豪刑事』『パプリカ』など筒井作品の登場人物たちが入院中の「おれ」のもとにやって来る「プレイバック」は、筒井ファンには堪らない1篇。『文学部唯野教授』の唯野教授は批判めいて〈あんた掌篇集を最後に出して儲けるつもりだろ〉と言うが、実際に本書は刊行後すぐ話題になり、何度も重版がかかった。 「ずるいですよね、もうこういう手法しか手がないんです(笑)。正直言って、売れるとは思っていました。いろんな種類の作品が、10
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