居酒屋チェーン大手ワタミが11日発表した2015年4〜6月期決算は、営業損益が9億円の赤字、純損益が15億円の赤字だった。いずれも前年同期の赤字幅から拡大し、1998年の上場以来、過去最悪となった。ブラック企業批判などから、主力の「和民」で苦戦が続くほか、稼ぎ頭の介護事業も赤字に転落した。 売上高は前年同期比12・5%減の345億円。「和民」では今春からメニュー全体を値下げしたが客離れが続いており、4〜6月の既存店売上高は10・4%減と苦戦した。ただ、不採算店舗を削減したことで、部門の赤字幅は減少した。 一方、介護事業部門の営業損益は1億円の赤字(前年同期は7億円の黒字)に陥った。施設の入居率は前年同期の84・1%から78・3%に低迷した。 ワタミは「外食メニューのてこ入れなどで客数減は底を打った」(広報)としており、16年3月期に純損益で10億円の黒字とする業績予想は据え置いた。