東京電力福島第1原発事故を受け、当時18歳以下だった県民を対象に実施している甲状腺検査で、福島県は24日、甲状腺がんやその疑いがあると診断された人数が6月末時点で104人になったと発表した。原発周辺の13市町村、沿岸部、中部などに分けた地域別の診断率も初めて公表。地域差は見られなかった。 県は同日、福島市で開かれた有識者による「県民健康調査」検討委員会で、県内をほぼ一巡した調査結果を示した。 県医師会常任理事の星北斗座長は終了後の会見で、甲状腺がんなどの診断率に地域差がないことを踏まえ、原発事故との因果関係は考えにくいとの従来通りの見解を示した。ただ、「詳細な分析が必要だ」とも述べ、被ばく量との関係などを詳しく調べるという。 調査結果によると、104人のうち、甲状腺がんと確定したのは、3月末時点と比べ7人増の57人。1人は良性だった。甲状腺がんやその疑いとされた子どもの割合は、13市