システム開発プロジェクトにはさまざまなメンバーが参画する。複数メンバーでシステムを作り上げて行く過程では、当然のことながらメンバー間で成果物品質に差が生じてしまう。この差をPM(プロジェクトマネジャー)が何とも思わないようでは問題である。小さな差だろうが大きい差だろうが、差は差として認識し、品質の高い成果物を作成するメンバーにはそれなりの対応をしなければならない。この発生する差を無視し、常にメンバー全員に同じことを言ってしまったばかりにプロジェクト運営がうまくいかなくなるケースもあるからだ。 協力会社3社が参加するPMを任されたT君の経験 ユーザー企業の情報システム部に所属するT君は、数年前に大手システムインテグレータから転職してきた中堅SEである。前職での経験を買われて転職後すぐにPMを任され、いくつのプロジェクトを経験した後、今回300人月程度のシステム開発プロジェクトのPMを担当する