第90回 青年部門 入選「K7百」野利のり太(47歳・福井県)
第90回 青年部門 入選「K7百」野利のり太(47歳・福井県)
先日日記を公開した際に「介護の賃金がなぜ低いのか」という意見をいくつかいただいた(統計を見ると若干上がっているようだが1、業界団体的には「従業員の確保が困難」な程度であるようだ2)。この問題は「高齢化問題(のうち特に年金財政の悪化)は少子化対策では解決しない」=「長寿化とは老いの苦しみが長引くことである」といった議論と並ぶ、長寿化議論の中核をなす問題の一つで、𝕏(ツイッター)ではよく解説しているので、この機会にブログに固定しておこうと思う。 介護の生産性を上げられない 介護の賃金が上がらない理由の一つは、介護は生産性を上げにくい――一人当たり、単位時間あたりの処理量を増やしにくいからである。 多くの労働集約産業では、機械化で生産性が大きく向上してきた。製造業ではかつて家内制手工業の時代は職人が鑿と金槌を振るって一つずつ作っていたものが、機械化により短時間でで何百という数を作るものに変わっ
少子高齢化の進行により労働力不足の問題が深刻化していますが,目を凝らしてみると,潜在している労働力も少なくないことでしょう。 2012年の『就業構造基本調査』のデータを使って,同年10月時点の15歳以上人口の就業構造を可視化してみると,下図のようになります。 http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.htm 就業状態が判明するのは1億1,048万人ですが,このうち働いているのは6,422万人であり,残りの4,606万人(42%)は無業者です。 後者の多くは,就業を希望しない者(多くは高齢者)ですが,就業を希望している者もいます。しかるに,この中には職探しをしていない者も少なくありません(点線,内数)。その数,男性は203万人,女性は415万人,合わせて618万人なり。 東京の人口の半分ほどですが,結構な数ですね。就業を希望しつつも,求職活動
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