地形図を作り始めたのは、どの国もたいてい陸軍である。海図は海軍が作った。陸であれ海であれ、国を守るために正確な地形図が必要であることは当然だが、ある地域を占領・侵略するにも、先立つものは地図であった。場合によって地図は最高度の軍事情報であり、その管理は厳重を極めた。今は「平和利用」が発達しているが、地図を通じて「戦争の時代」を俯瞰することにより、いろいろなものが見えてくるのではないだろうか。 5万分の1や2万5千分の1地形図には等高線が不可欠だ。5万分の1には20メートル間隔、2万5千分の1には10メートル間隔の等高線が描かれている。国土地理院をはじめ、世界の地形図の大半は等高線を茶色で印刷しているので、急斜面が多い部分では濃い茶色に見え、緩斜面は薄くなる。そんなわけで、どんな地域の地形図でも慣れれば一見しただけで地形が手に取るようにわかるはずだ。 ところが、時と場合によって意図的に等高
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