2010年10月31日付けの紀伊民報に下記の文章を掲載した。ここに再掲する。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私の研究テーマは『高分子溶融体の伸長レオロジー』。難しい言葉を並べているが、実際はチュウインガムを手で引き伸ばすようなことをやっている。 「そんなので、学問になるの」とよく言われる。 「なるんです。立派な学問に」 チュウインガムの分子をきちんと引き伸ばすのは容易ではない。 たとえば、手で伸ばそうとすると、空間的にも時間的にも不均一な伸び方をする。つまり、チュウインガムの伸び方は場所によって様々。しかも、その伸び方が伸ばす時間によって変化する。私の作った装置『伸長レオメーター』は、チュウインガムが重力で垂れたりしないで、均一に全体を伸ばすことができる。言い換えると、チュウインガムの分子をきちんと伸ばすことができる。 この装置は、日本の測定器メーカ