2021年上半期、現代ビジネスで反響の大きかったベスト記事をご紹介していきます。今回は2020年10月25日・2021年2月7日の2度にわたって掲載された〈豊臣秀吉「本能寺の変を事前に知っていた」説は、やはり正しかった…!〉をご覧ください。 * * * 行軍する兵士たちの消費エネルギーから排泄物の量まで計算して「中国大返し」の難易度を検証した『日本史サイエンス』が、日本史ファンの間で話題を呼んでいる。「科学的」に導かれたのは、「中国大返しを実現させた豊臣秀吉は、本能寺の変が起こると事前に知っていた」という意外な結論だった。はたして、秀吉は明智光秀の裏切りを察知していたのだろうか? 「本能寺の変」研究のトップランナーである三重大学の藤田達生教授が、この結論を徹底検証した。 実際の行程を推定してみる 本能寺の変のあと、秀吉が光秀を倒して信長の後継者として認知され、天下の趨勢を決したのが「中国大