産業ガスの国内最大手・大陽日酸(東京)がサイバー攻撃を受け、大量の内部情報が盗まれた恐れがある問題で、社内システムの通信記録(ログ)の保存が不十分だったため、侵入の経緯などの詳しい調査ができていないことが分かった。 専門家は「サイバー攻撃への対処にはログが不可欠。企業は保存の徹底を図るべきだ」と指摘する。 同社によると、社内システムのウイルス感染の疑いに気づいたのは昨年3月。翌月下旬までに、検知した4種類のウイルスを除去するなどの対策を講じた。 社内システムのログを調べた結果、遠隔操作の痕跡が残っているなど、遅くとも2015年11月頃には、侵入を許していたことが判明した。しかし同社では、社内システムと外部とのログが詳細に保存される設定ではなかったことから、ウイルスの感染時期や経路、侵入の経緯を遡って調べることはできなかった。
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