内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は30日の記者会見で、「ほかの委員から強く慰留され、考え直した」として4月以降も当面は続投する考えを示した。班目委員長はこれまで、3月末で退任の意向を示していたが、翻意した。 班目委員長は今月12日の定例会見では「精神的にもやや限界かなと思っているところもあって区切りを付けたい」と、3月末での退任を示唆していた。 しかし、原子力規制庁の設置法案が国会審議入りするめどが立たず、政府は予定していた4月1日の発足を断念。細野豪志原発事故担当相から「行政の空白期間を作らないように」と続投要請を受け、久木田豊委員長代理ら3委員の任期が切れる4月16日までは続けると決めたという。同日以降の対応については、細野担当相が方針を決める。班目委員長の任期は来年4月までとされている。【岡田英】